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特集 機能性食品とエビデンス
大豆イソフラボンアグリコンで更年期障害を緩和。
キッコーマン総合病院院長の久保田芳郎医師らは、大豆イソフラボンアグリコン(IFA)の更年期障害に対する効果について調べるため、更年期障害の自覚症状がある48歳から56歳までの女性14人(平均年齢51.2歳)を対象に、摂取試験を行った。
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血中濃度が上昇するとともに更年期障害スコアが有意に減少。 |
調査は、被験者14人に更年期症状を把握する訓練期間として、4週間ほてりの回数等を自己診断してもらい、それを踏まえて本試験としてIFA錠剤(40mg/日)を3カ月間毎日摂取してもらった。試験開始時、1カ月後、2カ月後、3カ月後に更年期障害スコアを自己診断と医師診断で算定した。同時に血中イソフラボン濃度、各種血中生化学マーカー(GOT、GPT、γ-GTP、クレアチニン、中性脂肪、T-Chol、HLD-Chol、LDL-Chol、エストラデイオールE2、FSH、骨型ALP)を測定した。
3カ月後、同被験者にイソフラボン非含有錠剤を3カ月間毎日摂取してもらいこれをプラセボ群として、イソフラボン摂取群と同様に項目を検討した。更年期障害スコアの算定は、東京医科歯科大学産婦人科で用いられる自己診断チェック表を使用した。この間食事の制限はしなかった。統計学的解析はFisherの直接確立法を用い、危険率5%未満を有意とした。
その結果、イソフラボン摂取群において更年期スコアが試験開始時の30.82±12.92と比較して、2カ月後は23.46±10.55、3カ月後は20.64±9.9と有意に減少した(p<0.01)。血中イソフラボン濃度は、イソフラボン摂取群において1カ月後1.62±0.75μmol/L、2カ月後1.64±0.7μmol/L、3カ月後1.49±1.37μmol/Lと、プラセボ群より有意に高い値を示した(p<0.01)。
さらに試験開始時にほてりの症状が見られた11人を対象として、ほてりの点数を評価したところ、イソフラボン摂取群において試験開始時の6.36±3.14に比較して、2カ月後2.73±2.49、3カ月後2.18±1.4と、プラセボ群より有意に減少した(p<0.01)。エストラデイオールE2、FSHなどの血中生化学マーカーには有意な変化は見られなかった。
今回の試験では、IFAの血中濃度が上昇するとともに更年期障害スコアが有意に減少していたことから、IFAは更年期障害の緩和効果を有することが明らかになった。
大豆イソフラボンは、女性ホルモン様作用を有するフラボノイドで、これまでにも「更年期障害の諸症状を予防する効果がある」とする多くの論文が発表されている。しかし、一般には、大豆中のイソフラボンは配糖体として糖と結合した形で存在しているため、体内吸収を高めるには、腸内細菌の酵素で切り離し、アグリコンの形に変える必要がある。このため、本試験では、結合していない形に設計された大豆イソフラボンアグリコンを使用した。
(Medical Nutrition 48号より)
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