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<内分泌・代謝疾患> 玉石混淆の肥満改善素材―― ヒトでの臨床試験で効果を確認。
糖尿病予備軍は、厚生労働省の調べによると約700万人といわれる。その中でも、発症のリスク因子とされるのが肥満だが、肥満改善に対する正しい考え方が定着していないのも事実だ。日本でも、グリセミック・インデックス(GI)値を基準とした低インスリンダイエットが管理栄養士をはじめとする医療従事者の間で話題となった。しかし、そうした世間の痩身願望につけこんで、夏には中国製未承認医薬品事件が起こるに至った。ここでは、有効性の指標となる臨床試験を通じて、糖尿病や肥満改善に有用な素材を紹介する。
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血糖値の上昇を緩やかにするインスリン様作用のバナバ。 |
薬用熱帯植物であるバナバは、薬用植物としてフィリピンで古くから用いられ、主にお茶として葉を煮出して利用する。バナバには、マグネシウムや亜鉛などの天然ミネラル、タンニンなどが含まれているが、その中でも、コロソリン酸は、糖の取り込みというインスリン様作用のある植物性化合物で、しかも経口での使用が可能なことが分かっている。
バナバの血糖値上昇抑制作用については、元慈恵医大教授の池田義雄氏らが臨床調査を実施している。試験は、空腹時血糖値110〜200と診断された20歳以上の軽症糖尿病患者男女24人を、試験食群と対照群とに無作為に分類し、クロスオーバー方式で実施された。試験期間中に担当医は、血糖値や体重、HbA1c、総コレステロール値、自覚症状など9項目について2週間ごとに調べ、暴飲暴食による2人を除外した22人について分析した。その結果、試験食群の平均値は153.9から133.1に低下したが、対照群では129.1から138.7に上昇した。体重やHbA1c値については、各群で変化がみられなかった。このことから、バナバの血糖値上昇抑制作用が明らかとなったが、池田氏は「血糖降下作用という点では、コロソリン酸以外にも調節因子が含まれている可能性がある」とコメントしている。
血糖値の上昇を緩やかにして、インスリンの分泌をコントロールする食品素材が肥満治療に導入されている。日本では複数の低GI素材をブレンドしたサプリメントも開発され、イデアル製薬からは、バナバ、ギムネマ、サラシア、ヤーコンなどを配合したサプリメントも販売されている。
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軽度の耐糖能異常にフェヌグリーク。 |
フェヌグリークは豆科トリゴネラ属に属する世界最古のハーブで、滋養強壮や解熱、母乳分泌促進などの民間伝承薬として利用されてきた。
九段クリニック理事長の阿部博幸医師は、フェヌグリークに軽度の糖尿病改善作用が期待できることを突き止めた。試験は、フェヌグリーク含有製品摂取におけるII型糖尿病患者の血糖値の変動をパイロットスタディーとして実施した。
被験者は、血糖値レベル120ml/mg以上のII型糖尿病患者17名で試験期間は8週間。被験者は120ml/mg〜200ml/mgをA群(12名)、200ml/mg以上をB群(5名)に分け、さらにA群は(1)前4週プラセボ、後4週試験食4mg/日を摂取させるA1群(6名)と(2)前4週試験食4mg/日、後4週試験食2mg/日を摂取させるA2群(6名)とに分類した。B群もA2群と同分量を摂取させた。その結果、A1群では平均血糖値147mg/dlが4週目で146mg/dlと変化がなかったが、8週目では132mg/dlとなり低下がみられた。A2群では平均血糖値146mg/dlが4週目で122mg/dlまで低下、8週目も同値を維持した。重症糖尿病患者のB群でも、262mg/dlの平均血糖値は4週目で254mg/dlに低下、8週目も同値を維持した。
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カイアポイモのII型糖尿病への有用性を報告。 |
大阪外国語大学保健管理センターの梶本修身医師らのグループは、カイアポイモ含有サプリメントのII型糖尿病患者への有用性を報告している。対象は未治療のII型糖尿病患者30名で、(1)被験食高用量群(2)同低用量群(3)プラセボ群の3群に10名ずつ分類した。(1)にはカイアポイモ粉末とバジルの一種であるアンジェリコンを含む錠剤20錠/日、(2)には同品10錠/日を各朝夕2回の食前に摂取させた。試験期間は8週間。
試験の結果、空腹時血糖値は高用量群で摂取前129.9±12.3mg/dlから4週間後には110.6±17.5、8週間後には105.6±19.4へと有意に低下した。低用量群では、摂取前129.9±12.3mg/dlから4週間後には130.4±17.8、8週間後で119.7±45.6となり、有意差はみられなかったものの低下傾向を示した。
(Medical Nutrition 46号より)
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