特集1 女性に優しい医療

専門家も「抗加齢」に強い関心。
第一回女性のための抗加齢医学研究会セミナー

 「ナイスエイジングのための医療」をテーマにしたセミナーがこのほど行われた。11月23日に都内で行われた「第1回女性のための抗加齢医学研究会セミナー」(主催=女性のための抗加齢医学研究会)がそれだ。会場には臨床現場でアンチエイジングにたずさわる医療従事者が多数集まった。同研究会の第2回大会の実施も、来年5月18日に決定し、来年も引き続きアンチエイジングはブームを呼びそうだ。


 皮膚の健康維持が抗加齢医療、食事の影響も大。
小林裕美助教授(写真)

 大阪市立大学大学院の小林裕美助教授(写真)は、「全身と皮膚〜ナイスエイジングに関わる皮膚科の知識〜」と題して講演した。

 小林氏は「皮膚は神経・免疫・内分泌・循環のすべてのシステムを介して全身諸臓器と密接に関連しており、全身の健康なくしては美しい素肌は語れない」と強調。皮膚に関しては、その健康を維持することが抗加齢医療そのものと語った。アトピー性皮膚炎についても、アレルギー・非アレルギー双方の局面から、食事の影響が考えられるとした。

 非アレルギーの側面として、n-6系脂肪の過剰・n-3系脂肪酸の不足、甘味の過剰、ビタミンミネラルの不足というバランスの障害が皮膚炎の形成に大きく関与している。

 それが「易被刺激性個体」となって、皮膚炎を起こしやすい体になる。実際、脂肪酸バランスを研究した結果、n-3/n-6比が皮疹の重症度と相関することを見出した。

 その理論に基づき、小林助教授の外来では、バランスの取れた和食を中心とした食養生を指導している。

 この他、皮膚の健康を保つ秘訣として、よく噛むこと、腸の健康を維持することを挙げた。

 オーラルケアはヘルスプロモーションの出発点。

 横浜市立大学医学部口腔外科臨床助教授の水木信之氏は、「若さを保つための歯科口腔における機能と審美について」をテーマに講演、口腔内の老化予防が、心身全体のヘルスプロモーションにつながると強調、そのための方策を講じた。

 まず水木助教授は、歯科口腔の老化現象を改善するための内科・外科、それぞれのアプローチを紹介。内科的なものとしてはサプリメント療法が、外科的なものとしては、インプラント(人工歯根)治療による咀嚼機能の改善、レーザー照射による歯肉の審美改善、ブリーチングなどの具体例を挙げた。

 また水木助教授は、口腔外科的療法としての再生医療に期待が持てると強調。今までは抜歯するしかなかった重度歯周病の場合でも、血小板やセラミックなどを入れることで骨の再石灰化ができるとし、自分の骨を切って、その間から少しずつ骨を延ばして、自分の体で骨を形成する「仮骨延長法」や、コラーゲンなどのHMP(骨形成たんぱく質)、自己血のPRP(血小板由来成長因子)による方法などを紹介した。

 口腔内の管理が、心身のヘルスプロモーションのカギ――健康的なスマイルは心身の状態を反映するようだ。

( Medical Nutrition45号より)


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