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特集 医療用機能性素材 いま注目の医療用機能性素材
DNJは、良質の桑葉から作った乾燥粉末と抽出エキスをタブレット状に凝縮した栄養補助食品。糖質を控えたい人に適したものとなっている。 中国の本草学に関する書物では、日陰干した桑葉を「神仙茶」として滋養強壮の効果が紹介されている。桑葉の特有の成分DNJには、糖分解酵素(α−グルコシダーゼ)の働きを阻害する作用を持つため、小腸からの糖の吸収を抑制する。 DNJの血糖値、コレステロール値や中性脂肪の改善作用は、神奈川県衛生研究所を始めとするプロジェクト研究において平成2年から5年間、動物実験により確認されている。 血糖値改善作用については、糖尿病発症ラットの飼料に5%桑葉粉末を混入し、54週にわたって投与した。対照群では、30週目までで130mg/dl前後、50週目では340mg/dlにまで空腹時血糖値の上昇がみられたが、5%桑葉粉末混入群(試験食群)では空腹時血糖値の上昇はほとんど確認されなかった。
変形性関節症や腰痛症などに対して応用が期待されるハーブ、それがボスウェリア・セラッタだ。インド亜大陸に自生する低木で、その樹脂はインドのアーユルヴェーダ医学で長年にわたり抗炎症剤として用いられていきた。 非ステロイド系消炎鎮痛剤(NASIDS)の作用とは異なり、ボスウェリアは白血球エラスターゼとリポキシゲナーゼを二重に阻害することで抗炎症作用を発揮する。このほど実施されたボスウェリアセラッタ抽出エキス(WOKVEL)の臨床試験が公表された。WOKVELは総ボスウェリア酸を40%以上含有する。 対象は変形性関節症患者30人で、平均59.03歳・平均体重69.41kg。投与前1週間はWash-outを行い、その後実薬群の15人にWOKVEL製剤(333mg)1日3カプセルを、15人に対しては偽薬を投与した。8週間後21日間のWash-outを行いさらに両群をクロスオーバーさせ8週間の投与を継続した。 「痛み」「運動機能」「腫張」の3項目を検証し3.0点を最重症として比較した。結果として痛みの改善率は2.4ポイント、運動機能2.4ポイント、腫張1.13ポイントと、明らかな改善と有意差が確認されている。 NSAIDSはCOX−2を抑制することで高い鎮痛効果を有するが、ホルモン的生理活性を担うプロスタグランジンの抑制は血流や自律神経系に影響し、COX2の選択的抑制は胃液分泌、利尿、骨吸収などの機能を低下させる。 ●研光通商(株)
神宮前クリニック・池田壽雄院長ほかの研究グループは、海苔由来のペプチドの降圧作用を今年6月の第19回国際高血圧学会(チェコ・プラハ)で報告した。それによると、海苔由来ペプチドは5週間で収縮期15/拡張期8mmHgの降圧効果を示す一方、正常血圧者の血圧は下降させなかった。降圧薬投与時に見られる浮腫や空咳などの副作用、検査所見の異常は観察されなかった。 一方、慈恵医大薬理学講座の中道昇講師は、興味あるケースとしてACE阻害剤などの降圧剤と併用した例を挙げる。薬物治療でコントロール不十分であった症例に海苔由来ペプチドを摂取してもらったところ、収縮期・拡張期双方の低下が見られた。この結果からも、食品としての総合的な働きが示唆される。 海苔のトップメーカー(株)白子は、海苔が湿気やすいことを利用して、保湿化粧品素材としても開発している。 ●(株)白子
日本大学医学部と(株)長岡L・E・M研究所らのグループは、第33回日本動脈硬化学会で「高コレステロール食負荷家兎動脈硬化性病変に及ぼすLentinus edodes myceliaの影響についての検討」を報告している。試験は、家兎32羽を基本食に1%のL・E・Mを調整したコレステロール食で8週間飼育し、(1)1%L・E・M経口投与群(2)2%L・E・M投与群(3)4%L・E・M 投与群に分類。8週間飼育後に大動脈を脂肪染色し、動脈硬化病変の占有面積率や動脈硬化指数を検討した。その結果、(1)では、動脈硬化病変の占有面積率は26.6±10.8%、動脈硬化指数も6.6±4.3%となり、ともに対照群の48.7±15.3%、16.9±9.2%よりも有意な低下が見られ、(2)や(3)に関しても有意差はなかったが、低下傾向が観察された。 また、昨年のレンチナン騒動を受け、(株)長岡L・E・M研究所ではシイタケ菌糸体エキスの安全性試験も実施している。4週齢の雌雄ラットを用いて比較した単回経口投与毒性試験・28日間反復経口投与毒性試験でも、異常及び死亡は各群には認められず、毒性のないことが証明されている。1日1〜3袋を目安に摂取する。 ●(株)エム・オー・エヌ
天然メシマコブの熱水抽出物には、アポトーシス誘導作用が確認されている。また、腫瘍細胞を移植したマウスにメシマコブ熱水抽出物を投与すると、対照群に比較して腫瘍細胞の生着が抑制された。実地診療では、がん患者のQOL改善、進行抑制、化学療法との併用による効果の増強と副作用軽減を目的に用いられる。 製品には「天然メシマコブ刻み」「天然メシマコブ粒」の2アイテムがある。刻み生薬は1日1〜3袋分を煎じて飲む。粒は1日8〜24粒が目安。 また同社では、5種類のキノコについて刻み分包(写真)を医療機関・調剤薬局専用に供給しているが、さらに今月、粉末品がラインナップに加わる。5種類はアガリクス・ブラゼイ、チャーガ、鹿角霊芝、ヤマブシタケ、メシマコブ。入手した原料を自社工場で選別し、殺菌のうえ、微粉末に加工する。添加物は使用せず、重金属や残留農薬のチェックも行われる。体調に応じて1日5〜15gを摂取する。●日本生薬(株)
ハタケシメジについての臨床試験は、長野県水嶋クリニックの水嶋丈雄院長らの研究グループが、担がん患者におけるハタケシメジ熱水抽出物カプセルの免疫系への影響を報告している。 試験は、同院に通院している14名の担がん患者(平均年齢=57.8歳)に、ハタケシメジ熱水抽出物カプセル1400mg/日を摂取してもらい、投与前、投与後3ヵ月、その後内服休止1ヵ月、さらに再開3ヵ月後の合計4回、腫瘍マーカーとNK細胞との比を測定した。その結果、2名を除いて腫瘍マーカーは有意に減少、摂取中止で有意に上昇した。また、NK細胞は摂取中止で有意に低下したが、それ以外では統計的な有意差は認められなかった。 一連の試験で、同グループはハタケシメジの腫瘍免疫に対する有効性を示唆している。なお、携帯に便利な微粉末タイプ(分包品)も発売された。 ●王子緑化(株)
ヒメマツタケの生理活性については、三重大学医学部薬理学教室(当時)の伊藤均氏らのグループが、四塩化炭素の腹腔内投与で生じる急性肝障害に対し、ダイコクネズミを用いてヒメマツタケ熱水抽出エキスを前・後経口投与してその影響を調べたところ、ヒメマツタケ熱水抽出エキスはは四塩化炭素による血清transaminase活性の上昇、肝TG量の蓄積を抑制することが確認された。 他にも昨年行われた第60回日本癌学会総会で「きのこ由来多糖によるマクロファージからのTNF-αおよびNO産生機構の解明ヒメマツタケの生理活性」として、「姫マツタケ岩出101株」についての発表がなされている。 ヒメマツタケは20年以上にわたる研究データが蓄積されている。なお、バルク供給のほか、OEMにも対応する。 ●日本食菌工業(株)
CoQ10は、生体内で合成することが可能だが、20歳をピークにその産生能力は低下し、50歳を超えると不足状態になるため、中高年者ほどサプリメントで補給する必要がある。と言うのも、人間の身体は、約60兆個の細胞で成り立っており、CoQ10はそれぞれの細胞にあるミトコンドリア内に存在し、エネルギーを産生する重要な役割を担っている。従ってCoQ10が不足すると細胞の活力が低下し、老化が促進されることになる。 CoQ10は、青魚や肉類、野菜類などに含まれているが、その量はごくわずかなため、食事だけで必要量を摂取することは困難。それを補うためにもサプリメントが必要になる。 CoQ10の量産化に世界で初めて成功したのは、元日清製粉常務取締役で農学博士の府川秀明氏(現日清ファルマ(株)取締役)。1974年には医療用医薬品としてCoQ10の販売を開始した。CoQ10のパイオニアである日清グループが、サプリメント用に製品化したのが、「コーキューテン」(90カプセル入り)。1カプセル中のCoQ10含量は、イワシ6匹分に相当する30mgとなっている。 ●日清ファルマ(株) (Medical Nutrition43号より) |
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