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非侵襲的酸化ストレス測定は健康食品の評価などへの活用にも有効
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尿で遺伝子酸化損傷度合を測定 |
九州大学医学部の高木厚司氏と遺伝子栄養学研究所(代表・松永政司氏、03-5669-7261)が開発した「遺伝子酸化損傷検査」は、尿検体を液体クロマトグラフィーを使って、酸化損傷の度合を正常遺伝子量との割合で示すシステム。
遺伝子はA(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)の4種類の塩基から構成されるが、最も酸化されやすいグアニンのヌクレオチド(dG=デオキシグアノシン)が、酸化された8−OHdG(8−ヒドロキシデオキシグアノシン)となって尿中に排泄される。尿dG検査でその数値を測定すれば、遺伝子がどの程度損傷しているかが把握できるというもの。もちろん、細胞のどの部分に損傷が起きているかは確認できないが、生活習慣病を発症しやすいかどうかの目安にはなる。8−OHdGの排泄量が多いほど寿命が短く、少ないほど長寿になることから、老化の指標にもなる。遺伝子栄養学研究所では、「DNA損傷指標を利用する天然及び人工化学物質の簡易生物学的評価法、並びにそのための装置」の特許に基づいて、8−OHdG受託測定を開始した。
高木氏らは同測定方法を使って抗酸化食品の抗酸化能を調べた。水溶性核蛋白の調査では、(1)超純水、(2)超純水+KBrO3(臭素酸カリウム)、(3)超純水+KBrO3+水溶性核蛋白の3つのグループに紫外線を照射した場合と照射しなかった場合の抗酸化作用を比較した。その結果、UV無しの場合は、(2)に対し(3)は53%まで酸化が抑制された。一方、UV有りの場合は、(2)に対し(3)は5%まで抑制することがわかった。
また、水道水、超純水、市販ミネラルウォーター、磁場触媒処理した天然水の4つのサンプルにUV照射を行ったところ、1時間後には全てのサンプルで酸化損傷リスクが高まる傾向をみせたが、2時間後には、磁場触媒処理した天然水だけが8−OHdG数値が下降した。
このように同システムは、機能性食品の抗酸化能を調べることにも応用できるが、本来の利用目的は、健診現場への導入を進め、定期的に酸化損傷度合をみて疾病予防に役立ててもらうことにある。このため遺伝子栄養学研究所では、提携医療機関の拡大を図っていく考えだ。
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予防医療への活用も可能な酸化ストレス測定 |
日本老化制御研究所(静岡県袋井市、0538-49-0125)は、健康管理や疾病の一次予防のための検査システム「JalCA健康プロファイル」を開発、提携医療機関で実施している。健康プロファイルは酸化ストレス測定、ビタミン・ミネラル測定、老化関連ホルモン測定を通して、がん、生活習慣病、老化のリスクを早期に発見し、専門家の指導のもとに適した対策を行うことを目的とする。
酸化ストレスプロファイル(Oxidative Stress Profile:OSP)については、(1)生体内酸化損傷レベル(2)生体の活性酸素捕捉能(3)生体の酸化損傷レベル(4)生体の活性酸素捕捉成分レベル――から総合的に酸化ストレス状態を評価するもの。そのなかで、非侵襲的に酸化ストレスの指標となるのが8−OHdG(8−ヒドロキシ−2‘デオキシグアノシン)である。これはDNAの構成成分(dG)が酸化したもので、ガンと酸化ストレスとの関連の研究、あるいは治療効果の評価に有用なバイオマーカーとされている。
例えば、(1)婦人科の進行・再発がんの患者18名では、尿中8−OHdGは極端に高値を示し、8−OHdGでがんの進行を判断できる可能性を示唆している(2)肺小細胞がんで化学療法にCRまたはPRの患者では、治療後尿中8−OHdGが顕著に減少したのに対し、NC、PDの症例ではその治療期間中に尿中8−OHdGが増加する――ことが明らかになっている。
同社では、8−OHdGを測定するキットも発売している。このように、治療効果の判定はもちろん、予防医療の観点からの活用も可能だ。食事、睡眠、運動などの生活習慣を、酸化ストレスの面から評価する際のマーカーとして、あるいは抗酸化能を有する健康食品の評価など、幅広い用途が考えられる。
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尿の色で酸化度を測定
簡便に酸化ストレスの度合いを測定できるキットが登場した。その名も『活性酸素はかるくん』((株)ゴールドライフ)。尿中のマロンジアルデヒド(MDA)を測定することで、体内の活性酸素の状況を把握する。MDAは、脂質の酸化により生成されることが知られ、最終的に尿に排泄される。
使い方は、アンプルに尿を約1ml入れ、5分後に色の変化を観察するだけ。尿が濃い赤色に変化するほど、MDAの排出が多い、すなわち体内での活性酸素レベルが高いと推察される。抗酸化能のあるサプリメントの評価など、クリニックで簡便かつ非侵襲的に酸化ストレスを測定するのに役立つ。
いち早くこの製品を取り入れた岡本記念クリニック(東京都品川区)の岡本丈院長は、「医療機関での検査は、保険適用になっておらず、事実上困難であった。しかし、『はかるくん』を用いることで、家庭でも簡便に測定できるメリットがある。日常生活での活性酸素の程度を知り、食生活などの生活習慣を見直すきっかけになる」と話している。
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(Medical Nutrition38号より)
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