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杜仲茶による痴呆予防の可能性
杜仲茶による血圧降下作用は様々な試験によってすでに認められており、「血圧が高め」の人への食品として、特定保健用食品の認可も受けている。最近、杜仲茶の脳血流改善および痴呆予防の可能性が示唆され、注目を受けている。
かねてから、杜仲茶には学習機能向上、脳機能の改善に効果があると語り継がれてきた。神農本草経では、杜仲の薬効として「強志」、すなわち物おぼえを良くするとの記述があるが、科学的根拠は示されていなかった。
日本大学薬学部前教授の高橋周七氏によると「ゲニポシド酸はコラーゲンの生成を助ける。コラーゲンは細胞マトリックスの構成成分で、身体のすべての細胞を支え、健康な状態に保つ。また、細胞同士の強固なつながりには欠かせない」という。脳には1000億個の神経細胞があり、各神経細胞間の情報伝達により、記憶は形成される。「神経細胞をとりまくコラーゲンが健全であれば、神経細胞も健康であり、記憶力の低下を防ぐことができる」と高橋氏は説明する。
また、杜仲茶の血圧を下げるメカニズムも、学習能力向上や記憶力の増強に関連している。図のように、杜仲茶の成分ゲニポシド酸が副交感神経を刺激し、動脈の平滑筋に作用して血管が拡張する。すると血流が改善し、高血圧の人は血圧が下がる。この血管拡張作用は脳においても期待でき、「脳血流の改善および痴呆予防の可能性が推測できる」と高橋氏はいう。
杜仲茶は副交感神経を優位にし、ストレスを緩和する。このようにリラックスした状態は糖質コルチコイドの分泌を抑え、脳神経細胞のダメージを防ぐことで学習効果や記憶力が高まる。日立造船バイオ梶itel:03-3217-8517)によると、ヒトや動物に杜仲茶を用いた脳機能の改善に関する研究を、来年から進めていく予定だという。
(Medical Nutrition 33号より)
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