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がん治療最前線/アメリカンバイオロジックス統合医療病院におけるがんへのアプローチ
世界規模で広がる統合医療の波。その動きは、がん治療の現場が中心となっている。米国の発がん因子に関する統計によると、環境性発がん因子が男女とも80%を占めており、中でも食物の占める割合が最も大きい。このため米国の医療機関では、メガビタミン療法等の代替医療が盛んに行われている。がん治療を巡る米国の動向と遺伝子診断等の検診動向をまとめた。
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治療後5年間を症状無しで過ごしているキャロル夫人 |
1993年4月、キャロル夫人は右乳房の浸潤性腺管がん(Bloom-Richardson grade3)を夫から告知された。この告知は、彼女が同年3月末に受けた乳腺腫瘤摘出術後、摘出された4×4.5×3.8cmの腫瘍を大学病院で検査した結果なされた。
この時、夫人が取り乱さなかったのは、がんという病気の性質をよく理解していたからである。そして、最も信頼できる主治医が統合医療の名医で夫の、ロバート・ブラッドフォード博士だったからだろう。
現在、米国カリフォルニア州チュラビスタ市を拠点に、変性疾患や難治性疾患に対する統合医療アプローチの研究・開発を続けているのがキャロル夫人の夫、ロバート・ブラッドフォード医学博士だ。
博士はスタンフォード大学がん研究所を経て、その後20年以上に渡り米国で統合医療の道を切り開いてきた。米国内で合法的に行えない非通常療法を統合医療に組み込むため、メキシコにアメリカンバイオロジックス統合医療病院(以下AB病院)を設立し、多くの素晴らしい治癒法を生み出してきた。キャロル夫人は、この夫とともにAB病院オフィスの最高経営責任者(CEO)を務めてきた人である。
もちろん、そんなキャロル夫人はライフスタイルに気をつけ、毎日30錠以上のサプリメントを摂っていた。しかし、毎日の激務、世界中を飛びまわることで受ける肉体的なストレス、ちょっとした油断、そして家系(母親は嚢腫、祖母は乳がん)等が災いして乳がんの告知を受けることとなった。現代社会では、どんな人も等しくがんになる可能性を秘めているということかもしれない。
キャロル夫人はブラッドフォード博士による統合医療の結果、そして本人による考え方の変革により、見事にその後の5年間を無症状で過ごし、今なおエネルギッシュな生活を楽しんでいる。このように治療後5年間を症状無しで過ごしているAB病院の患者の割合は、1998年では25%程。現在はそれを上回る。中には15〜20年も安定した健康状態を保っている元患者もいる。
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各患者の身体機能的な個別性に基づいたAB病院の統合医療 |
AB病院のがんにおけるアプローチを紹介するのに最適な一例としてキャロル夫人の行なったプログラムを紹介したい。
それは、毎日の食事療法と週に4日の通院、点滴による栄養療法から始まった。点滴成分は、リトリール、ビタミンC、ゲルマニウム、還元型グルタチオン、パンガミン酸、SOD、N-アセチルシステイン、胸腺エキス、甘草エキス、タウリン、酪酸ナトリウム、DMSO、酸化剤ダイオキシクロール・等。午後はオフィスに戻り、毎日2〜3時間の仕事をしながらがんの治療を続けた。治療開始数週間後には、合間にテニス、水泳、スペイン語教室も楽しむ余裕が出てきた。実際、治療中でもそれくらいの体力が保たれていることが重要で、それが無ければがんをコントロールすることも難しい。
サプリメントの量と種類は、治療目的のため膨大になった。乳化液状ビタミンA、ビタミンC、タンパク分解酵素、抗酸化酵素、腸内優良細菌、補酵素Q10、オメガ脂肪酸、脾臓成分、副腎成分、ビタミン・ミネラル類、サメの軟骨、セレニウム、甘草エキス、胸腺成分、ゲルマニウム、リトリール、βカロチン、ベンズアルデヒド、乳腺成分、ハーブ類等々。1年間はこれらの経口サプリメントを毎日計100錠程は摂り続けた。
治療を始めてから最初の90日間は毎日、その後は週に1〜2度のペースで、ACN・という生体電気療法も行なわれた。これは、多くの乳がんの場合、腫瘍摘出をした周辺組織は異常なマイナス電位を持っていることに注目したもので、この治療により正常なプラス電位に変えていく。
プラス電位にすることで、マイナス電位を帯びている免疫細胞が患部に引き寄せられるようになり、治療効果が高まるのである。キャロル夫人の場合、当初は200ミリボルトのマイナス電荷があり、これは免疫細胞を反発するのに十分な異常電位の10万倍に相当する値だったという。このACN・の効果を高めるために、キャロル夫人はブラジャーに12000ガウスの磁石も入れた。
この他に受けた、いわゆる現代医学的な治療は、一番初めの乳腺腫瘤摘出手術と、その後の抗がん剤タモキシフェンによる治療だが、タモキシフェンも体に異常を感じ60日でストップした。事実、短期間では効果的な抗がん剤だが、長期使用すると子宮内膜症になりやすいなど副作用が懸念される薬物である。
全ての治療は、ブラッドフォード博士が開発したBVPM・顕微鏡による生きた血液と凝固血液の分析を随時行ない、身体機能の変化を追跡し、その量や回数、頻度などが決められた。そして、6ヵ月後にはキャロル夫人の血液は、がん患者特有なものではなく、正常になっていたのである。そして5年目、あらゆる検査の数値も正常値を保っていた。
他のがん治療のケースでは、がん細胞にアポトーシスを起こさせるP53遺伝子療法、内部から熱を与えることのできる灌流温熱療法(PWBH・)、ライブセル(動物の胎児細胞)注射療法なども選択肢に入れられる。全ての組み合わせは患者の身体機能を診ながら決められており、AB 病院では「がんにはこの治療」という固定的な考え方は無い。「この患者にはこの治療の組み合わせを」と、各患者の身体機能的な個別性に基づき、それをより正常化させるような治療方法を組み立てるのがAB病院の統合医療なのである。
(Medical Nutrition 32号より)
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