真心のこもった医療・介護に“においなし 湘南長寿園病院 松川フレディ院長
湘南長寿園病院では「高齢患者の病を治すだけでなく、患者の将来を考えた医療、高齢患者の希望と自由を最大限に取り入れ、真心をこめた個別の医療・看護」を運営方針として掲げている。
院内は明るく、清潔で、湿っぽさや圧迫感などとは縁遠い印象を与える。そして何よりもニオイがない。このことについて松川フレディ院長は、「基本をきっちりやっていれば当然」と答える。つまり、おむつ交換、トイレへの誘導、身体を洗う、口腔衛生、風通しをよくするなどニオイの元を取る基本的なことをしていれば、問題にならないというのだ。
同病院の入院患者の要介護度は平均4.1と重い患者が多い。しかし介助を要する患者で週3回、寝たきり患者で週1回の入浴は欠かさない。体臭はお風呂でどれだけきれいに洗うかで決まり、その際は陰部の手入れも重要だという。
在宅介護を含め、介護環境でニオイが最も問題となるのが便臭だが、2対1看護体制やケースワーカーなどスタッフの育成によって、担当者が患者の排便時間を把握しているため、ニオイがこもることはない。
また、歯科医との連携による口腔衛生の管理も18年も前から実施している。口腔衛生は嚥下・咀嚼機能とともに老人医療のなかでも注目され始めているが、「基本的には消毒薬による歯槽膿漏や歯周病のケア。口臭はもちろん、誤嚥性肺炎対策にもなり、成果も上がっている」と語る。
患者は寝たままでケアや、入れ歯調整、抜歯などの治療も受けられる。「患者の表情も柔らかくなり、いやがらない。好きなものをおいしく食べることは、咀嚼によって長期記憶を刺激することにもつながり、痴呆にもいい影響になります」と手応えを語る。
(Medical Nutrition 21号より)
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