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「消化器疾患」ピロリ菌対応の新素材、欧州ハーブにも注目 胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃がん、肝機能異常、便秘など、消化器疾患に対する機能性食品の応用が進んでいる。特にヘリコバクター・ピロリ対応の素材として、乳酸菌やギリシャマスティックが注目を集め、医科に留まらず歯周病の治療にも活用が始まっている。
市ヶ谷柳沢クリニック(東京都新宿区)の柳沢秀敏院長は、サプリメントを臨床応用している。患者からサプリメントについての相談を持ちかけられることも多く、関心はあった柳沢医師だが、「信頼できる製品がないので踏みとどまっていました」と言う。しかし、かねてからその品質に注目していたヤーバプリマ社(アメリカ)の製品が輸入されたのをきっかけに、診療に取り入れるようになった。 例えば、欧州ではマリアアザミ(ミルクシスル)エキスが肝障害に有効とされるが、柳沢医師も有効例を経験している。「アルコール性肝硬変(初期)の男性で、強力ネオミノファーゲンシー40mlの隔日投与とミルクシスル3カプセル/日の摂取により、GOT、GPTを始め、血小板数に改善が見られました。そして特筆すべきは、肝線維化の指標となるチモール混濁試験(TTT)、硫酸亜鉛試験(ZTT)の結果が改善してきたことで、肝細胞の再生が促されている印象があります」。その他にもC型肝炎の進行が阻止できている例や、二日酔い、疲労に対して頓用する場合もある。 柳沢医師は「テーラーメイドの医療が求められる時代に、臨床データがしっかりしたサプリメントは、選択肢の一つとしてこれから飛躍的に広がると思います」と話している。
2000年度、消化器領域で注目を集めた食品素材に、マスティックがある。マスティックとは、ギリシャのヒオス島に自生するかん木が分泌するエキス。天心クリニック両国(東京都墨田区)の井奥昇志院長は、マスティックのサプリメントをピロリ菌除菌に使用して効果を上げている。 マスティックはガム形態でも供給されていることから、歯科医にも関心が高い。もろずみ歯科(川崎市宮前区)両角旦院長は、「従来のガムに比べて粘度が高く、咀嚼のメリットを最大限に享受できる。そして何より、主成分のマスティックには、グラム陰性菌への抗菌作用が分かっており、アクチノバシラスやジンジバリスなど歯周病関連菌への効果が期待できる」とその有用性を強調する。両角氏によれば、通常、歯周病に対する歯科医院での処置はせいぜい30分か1時間。家庭でのブラッシング時間も限られているため、マスティックガムはかむ時間が長ければ長いほど、それが歯周病ケアの時間になるわけだ。ガム以外でも、マスティックとヤシ油の混合剤を歯科処置に用いたり、歯磨き剤に混和して使うなど、さまざまな用途が考えられる。
患者が重度の歯周病に罹患している場合には、重大な医学的な問題を引き起こしやすくなる。最近の研究から、全身疾患と口腔の健康状態との相関性が科学的根拠によって見方が変わりつつある。 1998年、米国の歯周病専門医マイケル・ニューマン博士らによる論文が発表された。歯周病は今まで口腔内のみの問題と捉えられていたが、歯周病に罹患している患者は、罹患していない者より循環器系疾患に対するリスクが高い、糖尿病患者では、歯周病の治療をしておけば糖尿病の管理も良好だが、未治療のまま放置すると、血糖のコントロールが困難になる歯周病の患者では呼吸器系の疾患が多発している―等さまざまな報告が出されている。 ここで宿主と歯周病の相互の関わりが重要な問題となるが、「遺伝子的な因子や全身疾患のような生物学的なリスクファクターは、歯周病の程度と重症度を増幅する。遺伝因子のような生物学的な要因は制御できないが、歯周組織に影響を及ぼす喫煙や口腔内清掃、ストレスなどの生活習慣が大きく関わるリスクファクターはほとんど制御できるか、あるいは変えることができるファクターである」と博士は話す。
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