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カイアポイモの抗糖尿病作用について
近年行われた動物実験およびヒトへの臨床試験で、カイアポイモは、血糖値の低下作用と、耐糖能の改善作用を示し、抗糖尿病作用があることが確認されている。また耐糖能改善作用について、インスリン値に変化が見られないことから、カイアポイモにはインスリン抵抗性を改善する作用も含まれていることが明らかにされた。 さらに、いずれの臨床試験においても副作用は見られず、長年にわたって食材として用いられてきたことを考えると、カイアポイモは、糖尿病の予防、改善あるいは維持療法として極めて有望で安全性の高い素材であると言えよう。 以下に、富士産業研究所が平成8年に行ったラットでの動物実験、及びヒトへの臨床試験の結果の詳細を紹介する。
- ●自然発症糖尿病動物モデルに対するカイアポイモの作用
- 自然発症糖尿病動物モデルを使った動物実験で、カイアポイモには、インスリンの抵抗性を改善する、すなわちインスリンの働きをよくする作用があることが明らかになった。同時に、糖尿病の症状の進行に関わらず、カイアポイモが血糖降下作用を発揮することも確認された。
- ◎インスリンの働きが低下しているマウスによる実験
- インスリンの働きが低下しているYellow KKマウスを使った実験では、カイアポイモとトルブタミド(血糖降下作用のある糖尿病治療薬)を連続投与し、それぞれの糖負荷後の血糖値および血中インスリン値を測定した。
その結果、カイアポイモを投与したマウスは、トルブタミドを投与したマウス同様に糖負荷後の血糖値の低下が早く、インスリンの感受性を高めることに優れていることがわかった。
- ◎糖尿病の症状が進行したマウスによる実験
- また、Yellow KKマウスよりも糖尿病の症状がさらに進行したC 57B Lマウスによる実験でも、同様の結果を得た。血糖値とインスリン値を測定したグラフ(図2)で示したが、カイアポイモを投与したマウスは、血糖値、インスリン値とも、良好なコントロールが認められた。
これら図1および図2を比較すると、カイアポイモ投与のマウスは、インスリンの量が増えないのに血糖値が下がっている。少ないインスリンで血糖をコントロールできているのは、カイアポイモ投与によってインスリンの働きが改善されたものと考えられる。
- ◎極端にインスリンの働きが悪く肥満したラットによる実験
- 極端にインスリンの働きが悪く肥満した動物モデルZucker fattyラットに関しては、インスリンの働きを改善する薬剤トログリタゾンを対照薬に用い、カイアポイモを投与したラットと比較する実験を行った。
その結果、インスリン値に関しては、カイアポイモ投与群には顕著な増加を抑制する作用が見られた。(図3- a)その作用はトログリタゾンと比較しても遜色なく、さらに、血糖値についても、カイアポイモ投与のラットに降下作用が認められた。(図3-b)トログリタゾンは肝機能に障害を及ぼす副作用があることから、現在は販売を中止している。
- ●ヒトへのカイアポイモの作用
- 動物実験により明らかになったカイアポイモの効果が、ヒトに対しても有用であるかどうかを検証するため、糖尿病患者を対象に日本とヨーロッパの2つの施設において臨床試験を行った。
その結果、カイアポイモは日本人と白人の糖尿病患者のいずれにおいても高血糖を低下させ、耐糖能を改善させるという結果を得た。さらに、この耐糖能の改善作用については、同時に測定したインスリン値に変化が見られないことから、インスリン抵抗性が改善されたことにより、糖尿病が改善されたものと考えられる。また、いずれの臨床試験においても副作用は見られなかった。
- ◎日本での臨床試験
- 日本での臨床試験は、総合医科学研究所にて、II型糖尿病患者32名を対象にして行われた。いずれも3ヶ月以上にわたり、食事療法中で空腹時血糖値が100mg/dl以上の、薬物治療経験のないヒトを対象とした。被験者は3群に分け、カイアポイモ全体粉末をそれぞれ低用量(3.2g)、中用量(6.4g)、高用量(12.8g)を8週間服用してもらい、その効果を検討した。その結果、摂取前と比較して、いずれの群においても有意な空腹時血糖の低下が認められた。その効果は服用量が多くなるにしたがって強くなった。また、高用量群では摂取8週間後においてヘモグロビンA1c(HbA1c)についても有意な減少が示された。さらに中用量群に対してはカイアポイモ服用前、4週間後および8週間後にそれぞれ糖負荷試験を行った結果、服用前と比較して糖負荷後の血糖上昇が有意に抑えられ、カイアポイモを服用することにより、明らかに耐糖能が改善された。
- ◎ヨーロッパでの臨床試験
- ヨーロッパでの臨床試験は、ウィーン大学にて、18人のII型糖尿病患者(病歴:1〜5年、年齢58±8歳、体重88±3kg、BMI:27±7kg/m2)を対象に行われた。患者をプラセボ服用群、低用量群(カイアポイモ粉末2g)、高用量群(カイアポイモ粉末4 g)の3群に分け、それぞれに1日3回6週間服用してもらった。その結果、高用量群の患者において、空腹時血糖値やHbA1cの低下が認められるとともに、コレステロール値の減少も認められた(表1)。また、各服用群に対し、糖負荷試験を行ったところ(服用6週間後)、高用量群ではカイアポイモ服用前に比べて糖負荷後の血糖値の上昇が有意に抑えられた。
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