カロテノイドのすべて

 ルテイン
 ルテインの摂取量増加で、白内障などの眼病リスク減少。
 乳がん進行リスクも半分に。

 白内障や加齢黄斑変性(AMD)からがんに至るまで、さまざまな疾患に対して予防効果が示唆されているのが、カロテノイドの一種・ルテイン。特に海外では、観察的な研究はもとより、実際にルテインサプリメントを投与する介入試験も行われている。疫学調査からいくつかを抜粋して紹介する(資料提供・ビタミン広報センター)。


 ルテイン、ゼアキサンチンの摂取量と白内障発症との間に有意な関連。

約3万6,000人の男性と約7万人の女性に対する調査が米国の研究者によって行われている。それによるとルテイン、ゼアキサンチンの摂取により、白内障による水晶体摘出手術のリスクが男性で19%、女性では22%減少していた。

後者はChasan-Taberらが、45〜71歳の女性看護師7万7,466人を12年間追跡したもの。期間中1,471人に白内障が発症し、ルテイン、ゼアキサンチンの摂取量と白内障発症との間に有意な関連が見られた。

この研究では、「食事からのカロテノイド摂取により白内障を予防する可能性が示唆された。特にルテインとゼアキサンチンで効果が強く、ルテインを多く含有しているホウレンソウやケールの摂取により、白内障リスクを減少させることが示唆された」と述べている。

進行期AMD356例(55〜80歳)と、同じ地域に居住し、他の眼科疾患にかかっている患者520例の背景を分析すると、カロテノイドの高摂取量群でAMD発症リスクの低下がみられた。ルテインとゼアキサンチンに絞ってみても、高摂取量群において57%の発症リスク低下が見られている。

一方、がんに対しては、食事からのルテイン摂取量が少ないと、ある種のがん発症リスクが上昇することが報告されている。また、脳卒中についても、ルテイン摂取量が高ければ発症リスクが減少するとのデータがある。

Cooperらは、カロテノイドとある種のがん、心疾患、AMDとの関連をまとめている。それによると、乳房、結腸、肺、皮膚、子宮頚部、卵巣に存在するルテインが、それらの部位のがんに対して予防効果をもつ可能性があると報告している。

例えば、ホウレンソウやニンジンを週2回以上摂取する群は、非摂取群と比べて乳がん進行リスクが半分であった。また、血清ルテイン濃度が高いほど乳がんのリスクが低いという逆相関関係も見られた(Longneckerら)。

肺がん患者をルテイン摂取量により4段階に分けて分析すると、高摂取量群(3.2mg/日以上)は、低摂取量群(1mg/日以下)と比較してリスクが約2分の1であった(De Stefaniら)。


(Medical Nutrition 48号より)


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