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個人の血中濃度を参考に投与。それがメディカルサプリメントのやり方。 高輪メディカルクリニック院長 秀明大学客員教授 久保 明
安定期にある冠動脈疾患(CHD)患者に対して葉酸を投与しても再発を予防できないとするランダム化比較試験の結果が発表された。また、ビタミンCサプリメントが女性の冠動脈疾患(CHD)のリスクを下げるようだとの報告が米国から届いた。
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葉酸は心疾患の2次予防に効果なし。 |
オランダのLeim氏らは、安定期にある冠動脈疾患(CHD)患者に対して葉酸を投与しても再発を予防できないとするランダム化比較試験の結果を、Journal of the American College of Cardiology(41巻2105ページ、2003)に発表した。病状が安定したCHD593名を葉酸500μg/日群とプラセボ群の2群に分けた。観察期間は24ヵ月。その結果、「全死亡」と「血管系イベントの合併」で両群に差が見られなかった。血中ホモシステインレベルはプラセボ群では変化がなかったのに比べ、葉酸群は18%減少した。
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ビタミンCサプリは女性の心疾患リスクを下げる。 |
米国のOsganian氏らは、ビタミンCサプリメントが女性の冠動脈疾患(CHD)のリスクを下げるようだとJournal of the American College of Cardiology(42巻246 ページ、2003)に報告した。1980年に、8万5118人の女性看護師に対して食事内容の詳細な調査を行い、ビタミンCやその他の栄養素の摂取量を評価した。その後16年間追跡した。
ビタミンCの1日総摂取量(食事とサプリメント)を5段階に分け、年齢や喫煙などの因子を調整して解析すると、ビタミンCの総摂取量とCHDのリスクは負の相関を示した。例えば摂取量が最大(中央値704mg)の群は、最少(同70mg)群よりもCHDのリスクが27%低下していた。サプリメントユーザーは非ユーザーに比べて、CHDリスクが28%低下した一方、食事からのみビタミンCを摂取する群では、CHDとビタミンC摂取との関連は有意ではなかった。
サプリメントの使用量では、1日400mgまでよりも401mg以上摂取する方が、リスク低減は大きかったが、それ以上の用量反応性はなかった。
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■血中濃度を参考に |
コメント:ビタミンCの研究では、血中ビタミンC濃度を検査しており、「しっかり飲んでいるのか」という、この種の研究に対する反論に備えている。その結果、予測されたことであるが、量を増やしても血中濃度は頭打ちになることが示されている。摂取量を決める際の指針として有用だ。その摂取量だが、今回の結果からは食事と合わせて700mg/日が適量と言えそうである。この量を確保するため、文字どおりの"サプリメント"として利用するとよい。
一方、Leim氏らの研究は、葉酸が効果なしと出た。しかし少なくともホモシステインレベルは減少している点は留意すべきである。血中ホモシステイン高濃度が持続してイベント発生に関与しているとすれば、2年間という期間は、2次予防の効果を見る期間としては短すぎたのかもしれない。ちょうど、コレステロール降下療法と心血管イベント抑制の関係に似ている。
いずれにせよ、個人の血中濃度を参考に投与を決定するのがメディカルサプリメントのやり方である。
(Medical Nutrition 第54号より)
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