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腸内環境が善玉菌優勢になり、乳酸菌生産物質で腸内改善。 蘭松医院 趙 康明 院長
蘭松医院(東京都杉並区、TEL03-3393-1477)の趙康明院長は、西洋医学的治療に漢方薬や機能性食品を取り入れた診療を行っている。用いる機能性食品は、「スーパーST」(ヨルガオなど5種類の植物の混合エキス)と乳酸菌生産物質である。趙院長は「確かに機能性食品で効果が見られる症例がある」と話す。
- 【経過】
- 薬には頼りたくないとして、非薬物療法を希望した。乳酸菌産生物質の投与前、インスリン1.9μU、空腹時血糖は118mg/dl。糖負荷試験の2時間値は220mg/dlであった(表)。そこで乳酸菌生産物質の摂取を開始。約6ヵ月後には2時間値が155mg/dlに改善した。乳酸菌生産物質摂取中、体重が2kg増えたが、血糖値に悪化は見られなかったことを考えると、代謝が改善したと思われる。
- 【経過】
- 右不全麻痺とせん妄があった患者で、ほとんど会話が出来ない。乳酸菌生産物質を摂取してからは、トイレに自分で行けるようになり、せん妄が消失。家族との会話もできるようになった。
- 【考察】
- 乳酸菌生産物質は、乳酸菌や酵母菌などの微生物16種類を培養した際に、それらの菌が分泌した物質である。酵母菌生産物質は乳酸菌のエサとなってこれを増やし、乳酸菌の生産物質は酵母菌を増やす。その結果、腸内環境が善玉菌優勢になり、体に何らかのメリットをもたらすのではないか。
- 当院ではこの乳酸菌生産物質をさまざまな疾患に適用している。例えば痴呆、糖尿病、アレルギー性鼻炎、喘息、関節リウマチなどである。喘息に関しては、さすがに発作時には使用できないが、安定期の再発予防策として、柴朴湯などの漢方薬とともに用いている。 紹介した症例の他にも、痴呆があり会話が十分にできなかったが、表情が豊かになった、徘徊がなくなったなどの変化が見られた例を経験している。また、入浴中におぼれて救急病院に運ばれ、5〜10年間の記憶のみが空白になった逆行性健忘の症例では、乳酸菌生産物質を3〜4ヵ月摂取することで、突如記憶が元に戻った。
- 腸によい食品と言うと、ヨーグルトを真っ先に思い浮かべるが、症例によってはそれだけでは十分でない。乳酸菌が生きたまま胃を通過し、大腸まで到達するかは疑問だからだ。実際に、ヨーグルトを連日摂取していながらも腸内環境が正常にならない患者で、乳酸菌生産物質を併用したところ改善が見られた例は数多い。
- 1日3回に分けて飲むが、飲むタイミングについてはさほどこだわらず、飲みやすい時間に飲めばよいだろう。個人差はあるが、3カ月くらい続けると、自分に合っているかどうかわかるはずである。
- なお、機能性食品を摂っていても、日常の食生活は重要である。特に若年層においては動物性脂肪が過剰摂取になっている一方、発酵物質や食物繊維を摂取する機会が減少している。十分に野菜や果物を摂るよう意識する。(談)
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(Medical Nutrition 48号より)
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