|
「石蓮花」で血糖値が低下 もろずみ歯科 両角明紀良 院長
もろずみ歯科(川崎市宮前区)の両角明紀良院長は、「ギリシャマスティック口腔臨床研究会」の会長を務めるなど、機能性食品を取り入れた診療をすることで知られる。最近では、中国原産のお茶「石蓮花」を用いて、歯周病はもちろん、歯科疾患患者に合併する糖尿病のコントロールに成功したケースがあるという。
- 【症例】
- 歯周病・糖尿病(60歳女性)
- 【経過】
- 経過:長年、当院で歯科疾患の管理にあたっていた患者で、歯周病に対するブラッシング指導等は継続して行っている。20年以上にわたり糖尿病を合併しているためか、歯周病のコントロールは決してよいとは言えず、歯茎からの出血が見られた。そこで、マスティックガム(ギリシャの樹木から得られる樹液の固まり)を噛むことと、石蓮花茶500ml/日を1日数回に分けて飲用するよう勧めた。
- 開始2週後より体調が上向くのを自覚し、3〜4ヵ月経過した頃から、目がよく見えるようになったと感じる。内科での検査値の推移は表に示す通りである。総コレステロールも低下している。口腔内所見として、プラークの総量が減少し、歯肉からの出血も目に見えて少なくなった。現在も継続中であり、良好な状態を維持している。
- 【考察】
石蓮花(Echevaria glauca)は、中国南部、バーマヤオ族自治県に自生するサボテンの一種で、またの名を「荷花掌」という。古来、現地では、体調の悪い時にこの草を摘んできて、お粥などにして食する習慣があるという。日本に導入されたのはこの数年であるが、血糖値、肝機能、脂質代謝に及ぼす機能が報告されている。
石蓮花の作用でもっとも興味深いのは、血行促進作用である。本症例でも、歯肉の色が明るくなってきた。また、真夏でも手袋が必要なほど冷えが顕著であったというが、飲用を続けることで、「この冬はほとんど手袋をしないですんだ」と患者は喜んでいた。
循環障害が改善されれば、局所の老廃物が除去され組織が安定し、免疫が向上する。歯周病も糖尿病も、固定していた症状が急速に改善したところを見ると、石蓮花の併用効果によるものと思われる。当院ではすでに30名に対して使用しているが、「尿が出やすくなった」との訴えも聞く。
早い人で2週間、多くは2〜3ヵ月の飲用を続けると効果が現れるようである。当院では、ティーバック(石蓮花エキス1g含有)を煮出して500mlのお茶とし、これを1日数回に分けて飲むようアドバイスしている。医薬品ではなく、あくまでお茶なので、摂取方法については厳格に考える必要はなかろう。味がよく、コンプライアンスがよいのも利点である。
食品は医薬品のようにピンポイントで攻撃するものではないので、生活の一部として、長く続ける必要がある。その意味で、お茶という日本人に馴染み深い形態で、しかも味のよい石蓮花は、生活習慣病の根本へのアプローチとして適していると言えよう。(談)
(Medical Nutrition38号より)
|