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独自のヨード製剤でがん治療 C.L.I.内科皮膚科診療所 森時孝院長
C.L.I.内科皮膚科診療所(東京都豊島区、TEL/03-3986-5477)の森時孝院長は、独自のヨード製剤を用いてがんの治療にあたっている。また、ヨード単独で効果不十分ながんに対して、最近はサリドマイドを併用することで効果を上げている。
- 【症例1】
- 17歳男性 悪性脳腫瘍
- 【経過】
- かねてから首のこり、関節障害を自覚しており、平成10年4月、国立病院で悪性脳腫瘍(グレード3の星状細胞腫)と診断される。同年6月に大学病院で手術。腫瘍は4cm大で、その95%を摘出し、術後は化学療法と放射線治療を施行した。同年7月22日、当クリニックを受診。MMKヨード15カプセル/日の内服を開始した。
- しかし、病勢は制御できず、翌年2月に2回目の手術を行う。同年9月のMRI検査にて、再び腫瘍が増大していると診断されると、両親は独自にサリドマイドの情報を入手し、使用を強く希望した。
- 厚生省(当時)や英国の製薬会社とのやり取りを済ませ、平成12年2月から25mg/日の内服を開始。その後1日量を50mg→37.5mgと調節しながら継続した。開始から1年半の今年8月には、残存する脳幹部の腫瘍が米粒大にまで縮小していた。この間、全身状態は良好で、バイクに乗り、バスケットボールもできるようになったとのこと。ヨード、サリドマイド共に副作用はみられていない。
- 【症例2】
- 47歳男性 肝がん末期
- 【経過】
- 平成11年2月10日の初診時にはすでに主病巣は直径10cmに達し、その周囲にも多数の腫瘍が散在する状態で、大学病院で手術不能とされていた。右肋骨部の不快感と痛みがある。腫瘍マーカーはAFP8700ng/ml、PIVKA−2 1500mAU/ml。
- MMKヨード15カプセル/日、パラメシウム(原生動物の水溶性物質)、ウコン、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)で治療開始。同年6月にはエコー上の改善が見られたほか、検査値もAFP74ng/ml、PIVKA−1 21mAU/mlへと著明に低下した。同年8月には大学病院でMRIを施行し、がんが消えたと診断された。今年9月にはAFP23.5ng/ml、PIVKA−2 7mAU/mlである。
- 【考察】
- 疫学的に甲状腺機能が亢進しているとがんが少ないことに着目し、当クリニックでは、ヨードをがん患者に用いて良好な成績を収めている。ヨードと肝油、クレオソートを含むカプセルを調製し、成人で1日15カプセルを目安に摂取させている。そのメカニズムは、直接的な抗がん作用と、免疫賦活能を通じた体力増強作用の両者が関与していると考えられる。MMKヨードを術前から内服することで、特に初期のがんには著効を呈する。
さて、末期・進行がんではMMKヨード単独では心もとなかったが、最近、サリドマイドを併用することで、効果を上げている。特に悪性脳腫瘍では、従来治療が困難であったグレード3の寛解が期待できるほか、グレード4でも延命する症例を経験している。
周知の通り、サリドマイドは催奇形性が問題となった睡眠薬であるが、近年エイズや紅斑の治療薬として海外で認可されるなど、催眠作用以外の効果が再評価されている。その一つに血管新生阻害作用があり、がんに用いられる根拠である。血液脳関門を通過することも、脳腫瘍への効果を裏付けるだろう。
(Medical Nutrition 32号より)
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