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肝障害にミルクシスルが有効 市ヶ谷柳沢クリニック 柳沢秀敏院長
昨年からサプリメントを臨床に取り入れた市ヶ谷柳沢クリニック(東京都新宿区、03-3260-8031)では、ミルクシスルを肝疾患40例に使用し、良好な手ごたえを得ている。柳沢秀敏院長は、「医療費削減が求められる時代に、臨床データがしっかりしたサプリメントは、選択肢の一つとして飛躍的に広がるだろう」と話している。
- 【症例】
- 70歳男性 アルコール性肝硬変
- 【経過】
- 長年にわたる大量の飲酒習慣がある(平均日本酒5合/日)。95年頃より肝機能に異常が見られており、アルコール摂取のコントロールを指導するが、患者は聞き入れなかった。99年12月にはGOT128IU/ml、GPT76 IU/ml、γ−GTP247 IU/mlとなり、血小板数8万1000にまで落ち込んでいた。再三の指導により、ついに患者は治療に応じる。
- 2000年5月から強力ネオミノファーゲンシー40ml/日、週3回の投与とミルクシスルエキス240mg/日の摂取を開始。徐々に自覚症状、検査所見の改善が見られるようになった。今年7月にはGOT47IU/ml、GPT30 IU/ml、γ−GTP49 IU/mlと改善、血小板は13万2000へと上昇した。患者の弁によれば、この間アルコール摂取量は減少し、食事は3食しっかり食べるようにしたとのことである。
- 【考察】
- ミルクシスルはマリアアザミ、またはオオアザミとも呼ばれるキク科の植物で、およそ2000年にわたって肝臓に対する機能性が伝承されたハーブである。現在その抽出製剤がドイツ、スイスなどの欧州諸国、韓国、台湾などアジア地域で医薬品として用いられている。適応は慢性肝炎、肝硬変など。
- 活性成分はシリマリンという複合化学物質で、なかでもシリビンが肝機能改善に働くとされる。これまで抗酸化作用、肝細胞再生作用、解毒作用の報告がある。
日本では肝障害の治療には、インターフェロン、強力ネオミノファーゲンシー、漢方薬などが用いられているが、これといった決め手に欠けるのが現状だ。その意味で、植物製剤であるミルクシスルの肝庇護作用を加えることで、肝硬変→肝がんへのナチュラルコースを阻止できれば重要な選択肢となる。本症例では、肝線維化の指標となるチモール混濁試験(TTT)、硫酸亜鉛試験(ZTT)の結果も改善してきており、肝細胞の再生が促された印象がある。
ほかにアルコールの飲みすぎ、肝臓の疲れの改善に頓服で用いることもある。その場合は1回1〜2カプセルが目安。肝機能はストレスによっても影響を受けると考えられており、ストレスの多い今日の日本人には有用なハーブだろう。
最近では海外生活を経験した患者も多く、サプリメントの相談を持ちかけられることは珍しくない。しかし医師として信頼できる製品が見当たらず、踏みとどまっていた。そんな中、米国ヤーバプリマ社の製品が一昨年来輸入されるようになり、診療に取り入れるようになった。他にはクランベリー、サイリウム、またメガフード社のコンプレックスCも使用している。
(Medical Nutrition 31号より)
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