ホリスティック検診センター
  鈴木英明企画室長

「統合腫瘍マーカー総合解析法(TMCA)を中心に、がんの予知・予防に取り組むホリスティック検診センター(東京都豊島区)の鈴木英明企画室長より、双方の腫瘍マーカーを測定し得た一卵性双生児のケースを聞きました。


 がんは遺伝か環境か――双子は語る。
【症例(1)(2)】
32歳女性(双子) がんの予知・予防を希望して受診
【経過】
父親が脳腫瘍で死亡したため受診した。自覚症状なし。TMCAの結果を表1に示す。両者ともほとんど同じ数値で、総合判定はステージII(ほぼ健康)であった。
【症例(3)(4)】
28歳男性(双子) がんの予知・予防を希望して受診
【経過】
父親が大腸がんで死亡したため受診。本症例でも自覚症状はなかった。TMCAを施行したところ、兄(症例(3))はCEA7.0ng/ml、尿中ポリアミン40.5μmol/g・Cr、フェリチン170 ng/mlであり、弟(症例(4))もCEA4.4、尿中ポリアミン47.9、フェリチン320と高値を示した(表2)。総合判定はいずれもステージ」(臨床がんの可能性大)。腫瘍マーカーからは2人とも肺がんの可能性が考えられるが、確定診断には至らなかった。
 
そこで関連施設のホリスティック京北病院より、発症予防処置として(1)ライフスタイル改善、(2)「リフレッシュ療法」、(3)独自の漢方処方「サン・アドバンス」の内服を指導した。弟はこれらの指示を積極的に実行し、約6ヵ月後には腫瘍マーカーが改善した。しかし、兄はリフレッシュ療法の受診も2回に留まるなど取り組みが不足しており、マーカーは改善しなかった。

【考察】
当センターにおける1万5000例以上の検討では、ステージIIは5%前後である。症例(1)(2)では、2人のマーカーがほとんど同じ値を示し、しかも上位数%に入る健康度を示したのは興味深い。本症例はいずれも独身で、同居しているため生活環境が似通っていたことも一因と考えられる。
 
対照的に症例(3)(4)は、2人そろって20歳代でステージ」と判定された珍しいケースである。異常値を示した項目は一致しているものの、その値には少し開きがあった。(1)(2)と異なり、この兄弟は別居していて、異なった生活環境にいた時間が長かったことが影響したと考えられる。そして、同じ遺伝的背景を持っているにもかかわらず、弟にのみマーカー値の改善が見られた点からも、がんの発症には遺伝と生活環境が共に関わっているといえる。

なお、サン・アドバンスは、白茯苓、麦門冬、山薬など18種類の生薬を調合したもので、がん細胞増殖・転移抑制、免疫活性化、トキソホルモンなどの体外排出といった作用を確認している。一方、リフレッシュ療法は、理学療法、遠赤外線サウナ浴、鍼灸などを組み合わせて行うことで、生体の自然治癒力を引き出す治療法である。

(Medical Nutrition 26号より)


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