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代替医療にも保険適用の兆し 栄養医学研究所所長・佐藤章夫
古来、医療は本態的な「癒し」が原点であり、これが本来の医学であって、体にメスをたて、化学合成された薬物で治療する「西洋現代医学」が代替医療であると語る佐藤章夫所長。日本においても西洋現代医学と同じように代替医療にも保険適用の兆しが見えてきたことは喜ばしい。米国栄養療法の現場から栄養療法と医療保険についてレポートしてもらった。
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民間医療保険機構での代替医療の承認が進む米国 |
米国で言うところのオルタナティブメディスン、すなわち代替医療では、1990年初頭から医療の提供内容および治療法を識別するためのCPTコード(Current・Procedural・Terminology)が割り振りされ、HMO(Health・Maintenance・Organization)やPPOs(Preferred・Provider・Organization)などの民間医療保険機構でも指圧、カイロプラクティクス、ハーブ療法、ホメオパチー療法、栄養療法を受診した契約者の医療費を認めるようになり、受診者の増加に伴って、承認される医療内容は年々増加している。
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米国最大手カイザーグループが発表した南カリフォルニアでの研究報告 |
今後、日本でも代替医療が医療保険でカバーされることは、それほど遠い先の話ではないように感じるが、ここで1998年9月に、米国内でも最大手のHMO機構であるKaiser・Permanente (カイザーグループ)が発表した南カリフォルニアでの研究報告を紹介する。
南カリフォルニアにある同グループの運営する医療施設内の医師781人と、同グループが運営するHMOの加入者1万9000人を対象に、代替医療についてヒアリングをしたところ、実に90%の医師がカイロプラクティクス、ハーブ療法、ホメオパチー療法、栄養療法などの代替医療を患者に勧めており、加入者の約50%にあたる9320人のうち、60歳以上の高齢者の比率が40%、40歳以下が40%という結果となった。
この報告の中である産婦人科医は、「PMS(月経前症候群)と更年期障害の患者には躊躇なくハーブ療法を勧めている。なぜならば、これらの症状をもつ患者の90%がホルモン補充療法(HRT)や薬による治療の副作用を懸念していること、PMSや更年期障害には即効性のある化学合成された薬を使用せず、緩和させる医療が重要だからだ」と話している。
カイザーグループ本部では、「代替医療のCPTコードは年々増加しており、代替医療を選択する加入者も非常に増えている」とコメントしている。
同グループでは、この5年間でND(Naturopathy・Doctor)、DC(Chiropractic・Doctor)のCCN(Certified・Clinical・Nutritionist)の利用が30%増えていることが、この状況を裏付けている。
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医療保険への適用が期待される日本の栄養療法 |
一方、保険でカバーされない日本の栄養療法についても、今後、医療保険への適用が期待されるところだが、米国のあるシンクタンクが昨年発表した面白いデータがある。日本人の1世帯当たりが通販やTVショッピングなどの媒体を通して年間に購入する健康食品、健康機器などのいわゆる健康グッズの総額は、実に平均35万円であったと報告している。
この支出が根拠あるデータに裏づけされた栄養療法や自然療法に向けられた場合、受診者と提供者の利害はかなり一致するものと考えられる。
(Medical Nutrition 34号より)
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