「脳」 の専門外来、 銀座に登場
 内面美容の観点からアンチエイジングも実践。

 銀座内科・神経内科クリニック

「頭痛もち」 という言葉が示すように、 脳の不調に悩む人は意外に多い。 東京・銀座に今年1月オープンした 「銀座内科・神経内科クリニック」 では、 脳神経内科に関する各種専門外来を設けるとともに、 オプションとしてアンチエイジング医療を実践する。 クリニックの松林里絵院長を訪ねた。


 外来通院が困難な患者には在宅診療も。

「読書好きが高じて、 人間の心を司る脳の働きについて興味を持つようになりました」 と松林院長が語るように、 クリニックでは軽度のものから重篤なものまで広い範囲の症状に対応した専門外来を設けている。 具体的には、 女性に多い片頭痛などを対象にした 「頭痛・めまい外来」 をはじめ、 認知症全般を扱う 「物忘れ外来」、 脳梗塞や脳出血経験者の慢性期の経過観察や再発防止を主とした 「脳血管障害外来」 といった具合。 より専門性の高いものについては、 必要に応じて提携大学病院 (順天堂大学病院・聖路加国際病院)の専門医を紹介するなど、病診連携の体制も整備されているのが特徴だ。

クリニックの診療時間は水曜日を除く月曜日から土曜日まで。 土曜日に関しては、 神経難病などを中心に電話での完全予約制を敷いている。

「頭痛やめまいといった軽度な症状の場合には、 自身の判断で放置しておいたり、 市販薬で治したりする方が多いように思えます。 脳の重篤な疾病が隠れているおそれもありますので、 専門医にきちんと相談して欲しいと思います」。

一方、 脳神経内科で外来と共にクリニックのもう一つの柱になっているのが、 パーキンソン病をはじめとした外来通院が困難な患者を対象に、 区内に限定して行っている在宅診療。 厚労省の特定疾患にも指定されているパーキンソン病は、 治療のための医薬品も出されているが、 今のところ根本治療は見つかっていない。

「整形外科医である主人が在宅診療をしている影響も大きかったと思います。 パーキンソン病における在宅診療の必要性は以前から感じていましたから、 在宅医療を通じて専門知識を地域の方々に少しでもフィードバックしていくことは、 医師としての恩返しでもあります」。


 体の内側からアンチエイジングを。

また、 クリニックではプラセンタ注射やビタミン点滴、 高圧酸素ベッドなどのアンチエイジング医療を自由診療の形で展開している。

「女性であれば誰でもそうだと思いますが、 私自身も 『若さを保つこと』 には大変興味をもっています。 外面的な部分だけでなく、 身体の内面に働きかける内科的なアプローチによるアンチエイジングをと思い開設したのです」。

胎盤エキスとして知られるプラセンタは、 お腹の中の胎児に必要な様々な栄養素が含まれているだけでなく、 肝機能障害の治療薬として数十年の実績があるため、 安全性に関しては保証されている。 クリニックでは、 医療用医薬品として認可されているヒト由来のプラセンタを注射によって補充することで、 美白や保湿、 細胞の再生や抗酸化作用といった美肌効果を活性化させる。 利用には2000円、 初診料として別途2000円が必要になる。

一方、 高圧酸素ベッドは、 1.2から1.3気圧に高めた装置内に、 0.01ミクロンに洗浄された空気を送り込むことで、 体内に入り込む溶解型酸素量を増加させる。 効率的に酸素を使うため、 老化防止にも役立つわけだ。 価格は利用時間によって異なるが、 50分の使用で4500円がかかる。


 内臓脂肪へサプリメントも期待。 

クリニックでは、 希望者に対して松林院長が推奨するサプリメントも紹介している。 推奨するのは、 アルコール成分を取り除いた酒かすパウダーのサプリメント。 肥満抑制効果を基礎・臨床それぞれの試験で確認している。

「6名のモニター (男3名、 女3名、 平均年齢37.5歳) に対して、 40〜80g/日の酒かすパウダーを2、 3回に分けて摂取させ、 摂取開始時と終了時における総コレステロール、 中性脂肪、 HDLコレステロールを検査した治験モニターでも、 中性脂肪については、 平均値で57.5%と有意に減少していることが判明しました」 −−肥満ラットを用いた比較対照試験でも、 飼料摂取群のラットでは、 5カ月後の体重が約3倍に増加していたのに対して、 酒かすパウダーを摂取させた群ではラットの体重が減少していると同時に、 血液検査からは、 酒かすパウダー摂取群の血清が無色透明だったことが明らかにされた。

「和の素材が好きだったということから、 酒粕という素材に興味を持っていましたが、 モニター試験で中性脂肪の値が平均で57.5%減少したという結果は大変興味深い内容でした。 中性脂肪の減少に効果があるということは、 内臓脂肪の減少に期待が持てるため、 男性の肥満患者の方には朗報といえるでしょう」。


 ストレスは積極的に相談を。 

診療で松林院長が常に心掛けていることは、 患者と同じ目線で問診すること。 ドクターの接し方一つで、 ドクターへのトラウマも生じることも考えられる。

「ストレスは多かれ少なかれ誰でもありますが、 感じ方や反応は人それぞれです。 良いコミュニケーションをとり、 患者さんとドクターがお互い明るく元気になれるような診療にしていきたいですね」 ――笑顔で話す松林院長からは、 女性医師ならではの安心感に満ちあふれていた。


プロフィール
 松林 里絵 (まつばやし・さとえ)
 63年順天堂大学卒業。 同大学病院、 都立神経病院・松沢病院を経て、 平成17年1月にクリニックを開業。 日本神経内科学会専門医、 日本内科学会認定医、 日本抗加齢医学会専門医、 アメリカ抗加齢医学会専門医。

(Medical Nutrition 79号より)


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