機能性食品は自然治癒力を引き出す触媒――変形性膝関節症にはサメ軟骨を指導。
 藤沼医院

栃木県宇都宮市の程近く、 上三川町地区のホームドクターとして親しまれる藤沼医院では、 がんやアトピー性皮膚炎 (AD) などの難治性疾患にセカンドオピニオンの形で機能性食品を応用し、 症状改善に成果をあげている。 同院の藤沼秀光院長を訪ねた。


 なるべく医薬品を使用しないという診療ポリシー。

病気になるには理由がある――藤沼院長はこう指摘する。

「例えば風邪の場合などがそうです。 風邪をひいた時には、 発熱によって免疫力をアップさせようとしますし、 痰や鼻水が出るのは、 体内に蓄積した風邪のビールスを体外に排泄するためだといえます」 ――事実、 長期の風邪をひいた後は、 細胞のターンオーバーが促進されるため、 肝臓の機能がものすごく良くなると藤沼院長は話す。

「そもそも人間には自然治癒力が備わっています。 そのため、 医薬品のような化学物質によって病気を無理矢理ねじ伏ようとする方法は、 人間が本来持っているホメオスターシスに反するといえます」 ――化学物質を異物ととらえる藤沼院長。 この考えは、 藤沼院長自身病気がちだったことから得た教訓だと話す。

「全身性膿痂疹、 蓄膿症、 膝の半月板損傷や痔など、 生まれてから大学入学時までの大半は病気との格闘でした。 手術をすればすぐ再発する、 その繰り返しです。 そんな時に感じたのです。 『薬の服用を辞めたらどうだろうか』 と」。
 そのようなこともあり、 藤沼院長は人体のホメオスターシスを最大限に発揮できる医療を目指すようになった。 この考え方は開業後の同院の診療ポリシーに大きく影響を与えている。

同院では、 なるべく医薬品を使用しないという診療ポリシーを掲げる。 風邪で使用するのは、 リゾチーム、 セラチオペプチターゼ、 ビタミンC製剤のみ。 漢方薬も天然の化学物質として医薬品にカウントするほどの徹底ぶりだ。

そこで、 同院で活躍しているのが機能性食品。 天然由来であることと、 これを触媒として利用することで、 体内の自然治癒力を直接引き出すのが狙いだ。

具体的には、 メシマコブやアガリクス、 パン酵母由来β―グルカンなどの免疫賦活素材をはじめ、 血管新生抑制作用を持つサメ軟骨やサメ脂質、 がん細胞をアポトーシス誘導するフコイダンをがん免疫療法では活用する。 また、 症状を限定せずに幅広く利用しているのが抗酸化作用を持つブドウ種子ポリフェノールと乳酸菌 (EF-621K菌)、 アルカリイオン水。 クラスターの小さいアルカリイオン水と機能性食品によって活性酸素を中和し、 腸の排泄を促すことは難治性疾患を治療する場合の土台作りになるからだ。

ただ、 いくら自然治癒力を引き出す治療といえども、 やはりがんでは手術は必要だと藤沼院長は釘を指す。 「あくまでも機能性食品の利用は、 手術可能なところまで持っていく手段と考えるべきでしょう。 いわば、 西洋医療と代替医療の融合というのでしょうか」。


 そこで、 藤沼院長に著効例を紹介してもらおう。 

「27歳の女性AD患者のケースでは、 乳酸菌EF菌3包 (3.0g)/日にコラーゲンにビタミンC製剤、 それにアルカリイオン水を1日あたり体重の5%の量を摂取してもらい、 自宅の風呂に1日何回も入るように指導すると同時に、 途中からステロイド剤の使用も中止してもらいました。 その結果1ヶ月後には、 LDHが822IU/Lから329IU/Lに、好酸球も32%から27%、IgEも6500IU/mLから4500IU/mLにそれぞれ低下していることが判明、 AD独特のかゆみや皮膚炎も解消されました」。

また、 68歳の女性乳がん患者のケースでは、 手術を拒否したため、 アガリクス粉末とサメ軟骨、それに冬虫夏草、乳酸菌を併用摂取させたところ、 腫瘍細胞の縮小を確認、 3年経った今でも休眠状態が続いているという。


 6日で軟骨が再生し、 変形性膝関節症の痛みが改善。 

一方、 藤沼院長が興味深い例として話すのは、 変形性膝関節症の症例にサメ軟骨を指導した症例。 軟骨が再生し、 変形性膝関節症の痛みの改善がみられたという。

「70歳の関節リウマチと変形性膝関節症を罹患している女性患者のケースですが、 右ひざは人工関節を置換し、 左ひざも手術が必要な状態でした。 医薬品を服用していましたが、 歩くのがやっとで、 夜中も痛くてふとんを剥ぐことが出来ない状態でした。 サメ軟骨100%粉末を3包(7.5g)/日摂取してもらったところ、 6日後の来院時には痛みが消え、 その場で足踏みができ、 手の関節もすばやく動かせるようになりました。 リウマチ因子であるPFは75IU/mL、 CRPも1.06あったことから、 リウマチ自体は存在するのですが」。
 藤沼院長によると、 サメ軟骨の指導によって変形性膝関節症の9割以上の改善がみられたという。  

「おそらく、 サメ軟骨に含まれるコンドロイチン硫酸には消炎・鎮痛作用が報告されていますから、 これが作用しているのでしょう。 サメは骨の大部分を軟骨が占めていますから、 サメ本来の生命力も強く影響しているのかもしれません」。


 食生活は難治性疾患改善のカギ。日本人は日本古来からの食事に回帰するべき。 

人間は何かの触媒を与えることによって、 治癒力が引き出させる――このように考える藤沼院長であるが、 がんをはじめとする難治性疾患の多くが生活習慣に起因することから、 生活習慣を改善させることも肝心だと話す。 「やはり生活習慣の中心は食生活。 この改善が大事です。 日本食を中心とした食生活は、 いわばがん治療の下地になりますから、 食事をないがしろにして機能性食品ばかり取っていても意味がないでしょう。 現在、 アメリカでは日本食中心に切り替えたことで、 がん死亡者数が減少していますから、 やはり、 日本人の食生活も日本古来からの食事に回帰するべきではないでしょうか」。


プロフィール
 藤沼 秀光 (ふじぬま・ひでみつ)
1953年栃木県生まれ。 獨協医科大学卒業、 医学博士。 同大第一内科講師後、 藤沼医院を開業。 獨協医科大学心血管・肺内科非常勤講師を兼任する。

(Medical Nutrition 77号より)


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