副作用がない限り機能性食品の積極活用を。
 波平レディスクリニック

<AHCC長期摂取でがん細胞が休眠>
糖尿病、 動脈硬化とともに、 難治性疾患の代表となっている悪性腫瘍。 近年では、 乳がんや子宮がんといった婦人科特有のがんの発症率も急増してきている。 東京・世田谷区の経堂に開業する波平レディスクリニックでは、 不妊治療をはじめとする通常の婦人科治療以外にも、 機能性食品を用いたがん免疫療法を実践。 遺伝子解析法であるHLAタイピングを行うことで、 機能性食品の効果発現の有無を予測しながら、 がん治療のオーダーメイド化をめざしている。


 HLAタイピングでAHCCの効果を予測。

「知人の父親が肺がんで片肺を全摘した時に、 医師として何とか手伝うことができないかと私自身考えたのです。 当時、 がん治療の新ジャンルとしてがん免疫療法が注目されていたこともあり、 バックデータがしっかりしている機能性食品AHCCを使用してみることにしました。
結局、 糖尿病で亡くなってしまったのですが、 AHCC投与による延命も経験し、 『機能性食品も使用してみれば、 案外効くものもあるのではないか』 と考えるようになりました」 ――もともと、 産婦人科医としての駆け出しの頃に漢方療法を実践していたクリニックの波平進院長にとって、 機能性食品の利用は漢方療法と相通じるところがあった。

クリニックで指導しているのは、 AHCCをはじめサメ軟骨 (粉末・液体)、 フコイダン、 メシマコブ、 ヒメマツタケ、 米ぬか由来アラビノキシラン、 マイタケD−フラクション、 タヒボ茶、 GCP、 D−12といったがん免疫療法ではおなじみの機能性素材。 AHCCに関しては単独・併用療法の投与で著効例も確認した。

41歳の女性乳がん患者のケースでは、 2000年8月に通院先のエコー検査で右乳房に19mmの腫瘍が発見された。 患者自身にAHCCを利用したがん免疫療法の知識があったため、 同月に相談のためクリニックに来院した。 そこで、 具体的ながん治療を行う前に、 予めAHCC10粒/日を摂取するよう指導したところ、 9月11日の時点で乳がんの腫瘍は約5mmまで退縮、 2ヵ月後の11月30日には、 腫瘍の完全な消失が確認された。

一方、 68歳女性の術後卵巣がん (III期C、 リンパ節への転移あり) 患者のケースでは,1995 年にCTで腫瘍が発見され、 手術と抗がん剤を5回投与したところで退院、 クリニックに来院した。 サメ軟骨粉末をスプーン9杯/日 (途中から液体サメ軟骨1日1瓶) +AHCC10粒/日を指導、 95年から8年間継続摂取させたところ、 がん細胞は完全に休眠状態になり、 QOLも改善して旅行に出かけられるまでに回復した。

では、 なぜAHCCの単独・併用投与がこのような良い結果につながったのか。 「クリニックでは、 HLAタイピングとよばれる遺伝子解析法を実施していますが、 これによるとAHCCに反応する組織適合抗原はB13、 44、 46、 51、 52、 60、 61、 62の8種類であることが判明しています。 前出2症例の患者さんの遺伝子をHLAタイピングによりそれぞれ解析してみますと、 共に、 B61というAHCCに反応するタイプの遺伝子をあわせ持っていることが分かりましたから、 この点が関係あるのではないかと考えられます」。


 副作用がなければ、 機能性食品も積極的に活用。 

一方、 波平院長はガン免疫療法への機能性食品への応用は副作用がない限り、 積極的に活用するべきだとの見解を示す。

「がん免疫療法として使用するわけですから、 実際に治療が始まるのは、 西洋療法施術後になるでしょう。 選択するサプリメントは品質 (生育した気候風土や土壌) がしっかりしているか、 学術データの有無などもポイントになるでしょうが、 主治医がその経過を客観的に評価しながらでなければ、 どの治療も治療とは言えません。 その際には、 数値の推移を中心に腫瘍マーカーの値を活用するべきでしょう。 免疫細胞とがん細胞との比率 (Th1/Th2サブクラスなど) の推移が大切なのですから」。


 形だけのインフォームドコンセントでは意味がない。 

患者さんとのカウンセリングに時間を割き、 自身の施術を患者さんに納得いくまで説明したい――というのが波平院長のモットー。 そのため、 患者一人あたりの診療時間は15分から長い場合には60分にまでおよぶこともあるという。

「形だけのインフォームドコンセントでは意味がありません。 医師側と患者さんとの利害対立もあるでしょうが、 医師として患者さんに伝えていかなければならないメッセージは伝えていくべきではないでしょうか。 ただ、 機能性食品の指導に関しては、 他の機能性食品の利用を主治医に隠していたり、 主治医お任せの医療に頼っている患者さんが多いのも困ったところだといえます。 これらに対するカウンセリングの徹底は私の診療の今後の課題になっていくでしょうね」。


プロフィール
 波平 進 (なみひら・すすむ)
昭和大学医学部卒業。 琉球大学、 鹿児島市立周産期センター、 日赤医療センター、 杉山医院副院長を経て、 91年に現クリニックを開業

(Medical Nutrition 72号より)


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