医学的データから最適なサプリメントを選択。
 最新医学に基づくデータ活用で患者本位の診療を追求。

 高輪メディカルクリニック

 健康寿命ドックTM、 クイック女性ドック、 そして3月よりスタートしたサプリメントドックと、 画期的なドックを次々と立ち上げ、 内外で高い評価を得ている高輪メディカルクリニック。 クリニック内のフィットネススペースを活用した運動療法や食事指導、 リラクゼーションを含めた生活習慣病のトータルな診療を実践していることでも有名だ。 健康関連の研究・開発に参加する一方、 講演会やテレビ出演など、 幅広く活躍している同クリニックの久保明院長に話を聞いた。


 "統合医療"を封印した13年間

幼少のころから格闘技好きで、 熱心に鍛錬する日々を送ってきた久保院長。 趣味が長じて、 体の構造に興味を持ったことが医者を志すきっかけだったと笑いながら語る。 学生運動の熱冷めやらぬ時代に大学生生活を過ごした院長は、 卒業後大学に残ることを潔しとせず、 別の進路を模索、 東京都済生会中央病院に入局することとなった。 ここでは、 専門の内科、 内分泌・糖尿病だけでなく、 麻酔科、 外科、 国立がんセンターでの呼吸器診断と、 様々な医療現場を体験した。

医師としての道を歩み始めた当初から、 統合医療に興味を持ち、 ヨガ等を独自に研究していた院長であるが、 10年間は統合医療という言葉を封印することを心に決めていたという。

その理由を、 「統合医療は、 西洋医療の世界からドロップアウトした人たちが仕方なくやるものとのイメージが強く、 また実際そうした方が多かったのも事実であった。 だからこそ自分が携わっている医療を納得できるまでやり遂げる必要があった」 と語る。

そして予定より3年遅れた13年後、 内科副医長という立場を辞し、 個人事務所を設立。 産業医等を経て平成8年に高輪メディカルクリニックを開業。 その後も運動療法や鍼灸マッサージを通してバランスの取れた健康状態を目指す高輪アクティブ治療院、 健食・サプリメントの機能性検証を行う(株)メディカ21日本健康医療研究所 (代表取締役社長・福原延樹) を設立するなど、 精力的な活動を続けている。


 総合医療は異質との対話から生まれる。 

近年のサプリメントブームも手伝って、 統合医療、 代替医療、 補完医療といった言葉を唱える医療関係者や評論家が増えている。 こうした風潮に対し、 久保院長は、 能書きだけを語る人や時流に乗ることだけを考えている人が増えていることを懸念する。 院長自身は統合医療を実践していくポイントを、
(1) 現実にどれだけの数の患者を診ているのか。 そしてそのデータを集積、 分析し公表しているか。
(2) 世界的レベルな情報や論文を収集し、 自分のフィールドで活用できるかの2点をあげる。

(1)については、 同クリニックで、 これまでに健康寿命ドックTM、 クイック女性ドックを立ち上げシステム化してきた実績を持つ。 「健康寿命ドックTM」 では670人、 「クイック女性ドック」 では330人といった多くの測定結果を蓄積しデータ分析を行い、 今年だけで6つの学会でそれを発表。 院長は、 学会発表にも独自のこだわりを持つ。 それを院長は異質との会話と言う。 発表する学会の名前を追ってみると、 動脈硬化学会など伝統と格式の高いものが目立つ。 「日本の医学の世界は、 異質との会話をしない。 自分のテリトリーの範疇の人達としか語りたがらない傾向にある。 だからこそ敢えて、 立場や考えの異なる人と積極的に議論する場を持ちたい」 とのこと。

また、 (2)については、 杏林大学医学部衛生学公衆衛生教室の協力を得て、 膨大なデータベースを縦横に解析できるシステムを構築しつつある。 試行錯誤の連続の中でも最新の論文を中心としたリサーチを徹底し、 年間60を超える講演、 大学の講義に活用している。

医療従事者がサプリメントを選定する上で最も大切なことを院長は、 「成分や症状からアプローチするだけでは不足で、 個人の生態情報に基づいたアプローチこそ肝要」 と語る。 この思いから生まれたのが、 今年3月からスタートした 「サプリメントドック」 だ。

この 「サプリメントドック」 は個々人が自分に最適なサプリメントを、 検査データに基づいて選択するシステムだが、 機能性検証において院長をサポートしているのが、 同クリニックの副院長で、 臨床検査技師である福原延樹氏だ。 「当初は臨床検査技師が副院長ということで色々言われもしたが、 彼の臨床があってこそ、 医学的データから、 受診者にとって最適なサプリメントを導き出すことができる。 彼の力なくしてここまで来ることはできなかった」 (久保院長)。

こうした機能性検証において、 ホモシステイン減少機能が確認されたのが、 (株)ジャードの 「Q源」 で、 実に9割もの患者に顕著な効果が表れた。 「Q源」 は、 シイタケ固有の成分を最大限に引き出したサプリメントで、 主成分はエリタデニン。 通常シイタケに含まれ、 アミノ酸の代謝に関与している。 また、 ホモステインはこれまで動脈硬化や血管障害の要因として知られていたが、 最近の研究で骨折のリスクファクターでもあることも判明した。

テレビをはじめマスコミへの露出の多さから、 時代の先端を行くイメージのある久保院長だが、 「医者にとって一番大切なものは患者」 の姿勢を忘れることはない。 同クリニックは会員制のイメージを一部で持たれているが、 保険診療中心のクリニックだ。 理想の医療を求め、 同クリニックを設立して8年。 最近のサプリメントブームにも 「時流とは一線を画し、 今後も患者に役立つ医療を追求していきたい」 と語る。


プロフィール
久保 明 (くぼ・あきら)
昭和54年慶應大学医学部卒業。 同年東京都済生会中央病院内科に入局。 昭和63年医学博士号取得。 平成 8年高輪メディカルクリニック設立、 院長就任

(Medical Nutrition 63号より)


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