ホメオパシーで心身を調和。症状出しきり、真の治癒を。 赤坂ロイヤルクリニック
「ある症状を起こすものは、その症状を治すこともできる」――この法則に基づき、さまざまな物質を極限まで希釈して投与する治療がホメオパシーだ。日本ではなじみが薄いが、欧州では公的医療保険でカバーされる国もある。赤坂ロイヤルクリニックは、日本では珍しいホメオパシー専門医院。「初めてホメオパシーに接したのは中学生のころ」という渡辺順二院長に話を聞いた。
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発熱物質は解熱もできる、というホメオパシーの発想。 |
約200年前のある日、ドイツの医師ハーネマンはマラリア治療薬キニーネを自分で服用してみた。すると彼の体には動悸、悪寒、大量の汗など、マラリアに類似した症状が現れた。マラリアに罹っていないのにもかかわらずだ。
この経験から、ハーネマンは「健康な人に投与してある症状を起こさせるものは、その症状を治すことができるのではないか」との考えに至る。平たく言えば、熱を出すものは熱を下げることにも使えるということ。その後彼は、植物、動物から化学物質まで、さまざまな物質をヒトに投与し、起きる反応を記録していった。そうしてホメオパシーが完成した。
ホメオパシーでは、投与する物質をレメディと呼ぶ。原因となる物質を極めて低濃度(1000倍〜10の100万乗分の1)にまで希釈・振盪を繰り返したものだ。たとえ濃度が低下しても、物質のエネルギーは残存し、むしろ振盪によって活性化していると考える。レメディは2000種類以上が知られていて、その中から病気の原因に合致したものを選ぶ。
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3分待ちの1時間診療。詳細な問診が欠かせないホメオパシー。 |
患者の状態を把握するためには、肉体のみならず精神、感情の部分までをも把握し全体像を考えないと、適切なレメディは選べないからだ。「一般の病院とは逆に、『3分待ちの1時間診療』です」と渡辺院長は笑う。
例えば患者の生い立ち、両親との関係、社会的環境を話してもらう。痛み一つをとっても、チクチクしたものか、ひきつれるようなものか、あるいは鈍い痛みか。時間、気候との関連はどうか。姿勢によって変わるか――などをじっくりと聞き出し、レメディを決定する。
同院で普段使っているレメディは400〜500種類。その中から1種類を処方する。砂糖玉にごく少量の治療物質を含んだ丸薬が主体だ。これを夜寝る前に舐める。
訪れる患者は20〜30代が多く、それも9割方は女性。彼女たちは漠然とした体調不良はもとより、パニック障害、過去のトラウマから来る諸症状を訴えるという。明らかな身体的疾患の患者もおり、子宮筋腫、卵巣嚢腫などを最近はよく診るとか。
再来はおおむね2ヵ月後。再診では、状態を踏まえてレメディの濃度を調整したり、他の種類に変えたりする。もちろんその間も診察が必要な場合もある。5人に1人くらいは、好転反応によって一時的に悪化することもあり、渡辺院長は患者に携帯電話やEメールの連絡先を教えている。
治療期間は6ヵ月が目安だが、治療にてこずるケースもある。「外的因子が常に存在している場合は、治療が難しいですね。ただしその場合でも、レメディを服用することで、問題が解決するケースを多数診てきています」。
ホメオパシーの治療家(ホメオパス)にもっとも求められることは何か。その答えは「患者にいかに心を開いてもらうか」だという。渡辺院長は「診療中に『こんなこと他人には初めて話した』と打ち明けられることもしばしばです」。
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医学部に入る前から西洋医学に対して懐疑的な感覚。 |
渡辺院長は東京医科歯科大学を卒業後、慶應大学の放射線科に入局し、放射線科医として歩んでいた。その頃をこう振り返る。
「画像読影が主体の生活でした。考えてみると、この時点、いや、医学部に入る前から西洋医学に対する懐疑的な感覚を抱いていました。学生時代に自分で1〜2週間断食を試したりしましたからね。こういう医者はめったにいないのではないですか」。
「高校1年の時だったかと思います。膝の裏に水が溜まったことがありました。ある大学病院で治療を受けていたのですが、溜まったら抜いて、するとすぐに溜まるの繰り返しでした。そんな矢先、親せきから『マンジュシャゲの根をすって患部に張ると良い』との話を聞きつけ、さっそく試してみたのです。すると、2日後には腫れがひき、以後再発もありませんでした」。
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自分の体を自分で治すように仕向けていく。現代に適したホメオパシーを。 |
ホメオパシーでは、疾病に対する考え方が現代西洋医学とは異なる。肉体・精神・感情のバランスが崩れた際に、それを知らせるために症状が発現しているととらえ、症状を抑え込むのではなく自分の体を自分で治すように仕向けていくのである。「それを理解していないと、治療はうまくいきません」と渡辺院長は力説する。
「例えばストレス下では、ヒトは刺激のある食事を欲しがるようです。バランスを取ろうとするのでしょう。それを無理に禁止しても、症状が悪くなる一方です。心身のバランスが取れれば、結果的に是正されていきますから。現代は多くの人が心身のバランスを乱している時代。これからはホメオパシーの存在意義がより高まるでしょう」。
プロフィール
渡辺順二(わたなべ じゅんじ) 昭和38年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業後、慶應大学放射線科入局。平成11年、東京都渋谷区に「ホメオパシークリニック」を開設。昨年4月、現在地への移転とともに名称変更。英国ホメオパシー医学協会認定ホメオパス。 |
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(Medical Nutrition 48号より)
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