抗加齢医学をコンセプトに高齢化社会に対応
 医療法人社団BCI番町クリニック・インターナショナル

“抗加齢医学”を医療コンセプトにした新しいタイプのクリニックがお目見えした。アンチエイジングセラピーを行うのは、10月1日から都内で診療を開始した「医療法人社団BCI番町クリニック・インターナショナル」(理事長=長野政雄・慶應大学医学部麻酔科元教授)。同クリニックは、日本では唯一、ホルモン補充療法の米国FDA認定治験施設であり、またACAM(American-College-for -Advanced -Medicine)の認定を取得している。外面から抗老化を施行する形成外科に加えて、ホルモン補充療法やキレーション療法等の内科療法、さらにサプリメント療法を結合することで、高齢化社会対応の新しいクリニックを目指す。


 ホルモン検査は6項目

同クリニックでは、ACAMの認定医がHRT(ホルモン補充療法)の治療にあたる。また、その効果判定のために「エイジング・リサーチ・システム」(開発:イムノサポート)と呼ばれる検査体制を整えた。これは、ホルモン物質や骨代謝マーカー等の検体検査を行い、併せて10種類以上の腫瘍マーカーを測定することにより、ホルモンの分泌量やバランス状態だけでなく、骨密度の状態が把握でき、がんの早期発見にもつながるという。

ホルモン検査は、(1)ソマトメジン-C、(2)デヒドロエピアンドロステインーサルフェート、(3)プロゲステロン、(4)エストラジオール、(5)遊離テストステロン、(6)遊離サイロキシンーの6項目((3)は女性、(5)男性のみ)。

HRTについては、国際閉経学会でも研究発表が相次いでおり、骨粗鬆症や視力低下など、加齢が原因とされる退行性疾患を遅延させる効果や、骨を保護し皮質を強化するなどの予防効果が発表されている。ただ、HRTは全ての女性に適した療法ではなく、人によっては血液凝固、悪心、嘔吐、乳房緊満等の副作用がみられる。

医療統括責任者の石原秀一氏(形成外科認定医)は、「そのためにも一般的な生化学検査はもちろん、ホルモン分泌量の測定、免疫力の測定などを定期的に実施し、受診者の状態を総合的に把握していく必要がある」と話している。日本で行われているHRTは、更年期障害の治療に使われ、保険も適用されるが、同クリニックのように若返りを目的とする場合は保険が効かないので自由診療扱いとなる。

 補助療法でサプリメントを投与

HRTと並んで抗加齢医療の核となるのが、EDTA(抗凝固剤)を使ったキレーション療法だ。キレーションは、動脈硬化を抑える目的で使われるが、米国では体内に蓄積する有害金属を除去するためにも利用されている。
「我々の体内には鉛、水銀、カドミウムのような有害物質が取り込まれている。これらを除去することで、カルシウムやコレステロールの代謝機能を改善することが可能になるだけでなく、活性酸素の発生防止にも役立つ」(石原医師)。

キレーション療法に際してはサプリメント療法も併せて行う。と言うのもEDTAは、血管内に蓄積されている有害金属を排泄する作用がある反面、水溶性のビタミン、ミネラルも同時に排泄してしまう働きがあるからだ。石原医師は、「キレーション治療によって血流を促進することは、科学的に証明されている。これにビタミンを補充すれば活性酸素を排泄し、細胞の賦活化を促すことができる」と指摘。ビタミン栄養療法が補助療法として欠かせないという。このため同クリニックでは、米国から数種類のサプリメントを輸入、治療プログラムの中に組み込んでいる。

キレーション療法は、個人差はあるが原則的に週2回の通院が必要で、計20〜40回受けることになる。費用は、初診時に受ける血液検査代14万円、1回のキレーション療法が3万円、このほか補助療法に使用するサプリメントを入れると治療費は約100万円となる。全て自由診療で、完全予約制をとっている。

これまでの若返り医療は、美容外科で行われる手術や、メスを使わないシワ取り・肌の改善などの外科的施行が主流で、内面からのアプローチは皆無に等しかった。このため同クリニックでは、「より自然に、美しく年齢を重ねる・・・」をコンセプトに、美容外科の専門医と米国の抗加齢医療を修得した専門医が手を組んで治療にあたる全く新しいタイプのクリニックとして話題を呼んでいる。

プロフィール
石原秀一(いしはら・しゅういち)
1959年生まれ。85年、北里大学医学部卒業。同形成外科入局。表皮細胞の創傷治癒過程の研究で医学博士。形成外科認定医。93年、横浜南共済病院形成外科部長。95年、北里大学医学部形成外科非常勤講師。日本形成外科学会会員。日本美容外科学会会員。日本臨床毛髪外科学会評議員。メディカル発毛研究会理事長。米国ACAM認定医。米国FDA成長ホルモン治験認定医。

(Medical Nutrition 32号より)


BACKSITE TOPPAGE TOP