ホームページで「統合医療」を推進
 “iモード”でメール相談も受付 矢追医院 矢追正幸院長

東京足立区の住宅地にある矢追医院は、近隣医療圏に限らず、全国、海外から患者が訪れる。同医院の最大の特徴は、アロマセラピーを採用した統合医療とインターネットの積極活用にある。「スタッフと共にリラックスできる環境づくりを心掛けて診療を行っている」と語る矢追正幸院長に聞いた。


 アロマサロンと連携した統合医療モデル

婦人科・皮フ科の矢追医院・矢追正幸院長は、アロマセラピーを柱に代替医療を採り入れた柔軟な医療に挑んでいる。特にインターネットを通じて全国各地のアロマサロンなどとの連携体制の試みは、21世紀医療を予感させる統合医療モデルと言えるだろう。

現在、矢追医院ではオイルマッサージや芳香など精油を用いたアロマセラピーを中心に、鍼灸マッサージや管理栄養士の指導によるサプリメントを利用した食事療法などを採り入れ、リラクゼーションに重点を置いた診療を行っている。患者はホームページを見て、全国からやってくる。特に日曜日の診療には、新幹線で来る患者もいるようだ。なかには年数回の帰国に合わせて、婦人科ドックを利用する海外生活者もいるほどだ。

しかし、アロマセラピーなどの代替医療ばかりに時間を割くわけにはいかないので、施術を行う受け皿も必要だ。そこで同医院では、メールマガジン読者や遠距離の相談者が利用できる提携施設を随時募集し、連携システムの構築を図っている。

同医院では更年期患者に対して、簡略更年期指数(SMI)質問表を用い、薬物療法など医師による治療は必要ないと判断されれば、受診者が利用しやすい施設を紹介することもある。

「診療所の役割は、あくまで病気を治すことです。医師が治療するレベルでなければ、代替医療も医薬分業のように分業でやればいい。しかしホルモンの状態や香りの好き嫌いによって、アロマセラピーの本の内容とは異なる血圧の変動や、体調の変化もありますから、きっちりスクリーニングしてから施術することが必要です」と言う。

提携しているアロマサロンではクリティカル・パスとして院長自ら開発した「精油日記」を利用し、患者へのアドバイスも可能としている。同医院では、患者の評価を1ヶ月毎におこない、副作用軽減目的に3カ月毎に、血液検査などで体調をチェックしている。

 ホームページで代替医療ランキング

矢追院長の柔軟な姿勢は、自らが管理するホームページにも表れており、なかでもバナーを活用した「代替医療アクセスランキング」や掲示板は、様々な代替医療に対して解放性が高く、他に類を見ない画期的な試みだ。代替医療アクセスランキングは、矢追医院のホームページに用意された指定バナーを活用したもので、バナーを掲載した代替医療関係者のホームページに行き着いたインターネット利用者が、バナーをクリックすることで気に入ったホームページを投票する仕組みだ。(URLはプロフィールを参照)

インターネット利用者が、“他の人にも薦めたい”、“本当に有効だと思ったページに投票する”ため、このランキングによって、どういった代替医療に関心が高まっているか、どのような情報に有用性を認めているかといった傾向を把握することができる。ランキング結果は、リアルタイムで公表されているほか、同医院発行のメールマガジンでも月間ランキングを発表している。矢追院長は「我もと思うWebマスターは是非このランキングに参加して、代替医療の善し悪しを伝え、西洋医学以外で治療したいと思っているホームページ訪問者に評価してもらって欲しい」と話す。

Eメールやiモードでは、診療予約に加え、相談も受け付けており、1日平均10件のメール相談が寄せられる。緊急を要する相談には、有料で個別対応しているが、大半を占める定型的な相談には、メールマガジンのバックナンバーなどを参照してもらうなどで対応している。メールマガジン「未婚&既婚“おんなの病”」は現在、約3000人の女性が登録している。

患者にとって医療(機関)を選ぶ上で、インターネットのメリットは膨らむばかりだ。インターネットやメール相談で、予め医院を選択する知識を得ているため、受診してから後悔することも少ない。また、メールの相談だけで済んでしまうこともある。例えば10〜20代の女性の質問に多い、月経と月経の間にみられる少量の出血の相談、つまり排卵期出血(中間期出血)の相談では、「普通に見られる事が多く、何日も続かなければ受診しなくてもよい」と伝えることで、不要な受診のために遠方から来院しなくて済む人も出てくるという。ホームページでは女性疾患に関する視覚的イメージを持ってもらうために、画像もふんだんにとり入れており、理解を深めることもできる。

プロフィール
矢追正幸(やおい まさゆき)
平成6年、獨協医科大学卒業。現在、獨協医科大学越谷病院産科婦人科勤務、矢追医院院長。日本医師会、足立区医師会、日本産科婦人科学会、埼玉県産婦人科医会、日本母性衛生学会、日本更年期学会、日本癌治療学会、日本性科学学会、日本アロマテラピー協会、日本アロマセラピー学会。

●矢追医院 婦人科・皮フ科
〒123-0872 東京都足立区江北2-33-6
 TEL:03-3890-3387
 URL:http://www.yaoi.org/

(Medical Nutrition 28号より)


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