佐野名誉院長

高原院長

注目、がん専門の「代替医療施設」
 西新宿クリニック 佐野鎌太郎名誉院長 高原喜八郎院長

2000年6月8日、東京都渋谷区に「西新宿クリニック」がオ−プンした。院長は原喜八郎医師。名誉院長には、山梨県甲府市で長年にわたりがんの代替医療を手掛ける佐野鎌太郎医師が就任した。免疫力向上を主眼とする治療を、より多くの患者に普及させるとともに、腫瘍マ−カ−を駆使した予防医療にも力を入れている。


 代替医療との出会い

東京女子医大で心臓病の権威・榊原仟教授(当時)の門下生だった佐野氏が、代替医療に取り組むきっかけとなったのは、尿療法との出会いだという。

「大学病院の外科を辞めて開業し、末期がんや再発例を多く診ていました。しかし西洋医学のがん治療に限界を感じ、突破口を求めていた頃に、医師の勉強会で尿療法を知りました」と佐野氏は振り返る。

佐野氏はアメリカやメキシコで栄養療法、ゲルソン療法などを視察。(1)医師が開発した(2)学問的裏付けがある(3)害がない――ことを基準に、各種の治療法を採り入れていった。

「主力となるのは尿療法、CDA−II(Cell Differentiation Agent)、ビタミンB-17、温熱療法、コーヒー浣腸などです。CDA−IIは尿に含まれる酵素の一種で、がん細胞のメチル基転移酵素の働きを阻害し、アポトーシスを誘導するとされています」(佐野氏)。

 8割が在宅治療に移行

甲府の佐野外科医院では、入院中の食事は、ゲルソン療法とマクロビオティックスを融合させたメニューとなっている。佐野氏は「がんは全身性消耗性疾患ですから、乱れた食習慣を補正し全身状態を改善するため、サプリメントの補給は重要です。例えば、米ぬかの成分から抽出したアラビノキシランには、NK細胞の量を増やす働きがあります」と指摘する。そして何よりも重要なのは、心の持ち方だ。免疫は心理状態の影響をうける。佐野外科医院では、入院患者がカラオケを楽しんだり、「倫理の集い」として院長や退院患者の体験談をきく機会を設けているという。

 腫瘍マーカー追跡で予防にも対応

一方、TMT(Tumor Marker Tracing)を提唱する_原院長は、臨床検査の専門医。マーカーから6〜8項目を定期的に(年3回)追跡するのがよいとしている。「腫瘍マーカーの値は一人一人で違うので、経時的に測定して初めて意味があります。6回は測定し、平均値、標準偏差(SD)を算出。2SD以上の変化を示す場合を有意な変化と判定します」。_原氏はそう説明しながら、症例を提示する。

「臨床検査の学会では、腫瘍マーカーは早期発見には向かないとされていますが、利用の仕方では有用であることがわかります。もっとも、たとえマーカーの上昇を把握しても、今のところ西洋医学にはがんの発症を防ぐ手立てはありません。だからこそ、佐野名誉院長とこのクリニックを立ち上げたのです」(高原氏)。

TMTによる早期発見、発症の予防、そして末期がん患者の免疫療法まで、まさにがん専門の「代替医療施設」時代がスタートした。

プロフィール
佐野鎌太郎(さの かまたろう)
昭和11年生まれ。昭和36年、新潟大学医学部卒業。東京女子医科大学外科入局。昭和45年、同大講師。昭和47年、山梨県中道町に開業。平成元年、医療法人三矢会佐野外科を設立し、理事長となる。
 
高原喜八郎(たかはら きはちろう)
昭和2年生まれ。昭和24年、東京大学付属医学専門部卒業。昭和35年、東京医科歯科大学病院中央検査部講師。昭和49年、神奈川県立衛生短期大学教授。
 
●西新宿クリニック
 東京都渋谷区本町3ー49ー16アイコービル8階
 TEL:03ー5334-5271
 
●佐野外科医院
 山梨県甲府市青沼2ー22ー4
 TEL:055ー232ー8321

(Medical Nutrition 17号より)


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