がん治療に高い実績をあげる“新免疫療法”とは
 オリエント三鷹クリニック 八木田旭邦医師

今、医療の現場では、情報開示のあり方や治療手段をめぐって活発な論議が繰り広げられている。とくに一時医療圏を担う開業医は、生活習慣病の予備軍が急増しているため、発病を食い止める予防医療の対応が問われている。一方、ガンなどの難病治療では、手術や薬物治療などの侵襲的治療を可能な限り必要最小限にし、自然治癒力を高める免疫療法に注目が集まっている。そこで、“新免疫療法”を確立し、がん治療に効果をあげているオリエント三鷹クリニック(東京都武蔵野市)を取材した。


 がん攻撃の主役は“免疫細胞”

オリエント三鷹クリニック(院長=竹内正七・日本癌治療学会名誉会長)は、新聞、雑誌をはじめ、テレビでも取り上げられるほどの、がん治療実績では有名なクリニックである。新免疫療法を開発したのは、同クリニックの開設者であり、また、近畿大学腫瘍免疫等研究所教授の八木田旭邦医師である。

八木田氏の新免疫療法を一言で表すと、人間の身体に本来備わっている免疫力(病気を克服するシステム)を高めることで、がんの進行や再発を防ぐ治療法である。「具体的には、マクロファージより産生されるインターロイキン12(IL−12)誘起剤と呼ばれる医薬品や健康食品で、がん細胞を選択的に攻撃し、サメ軟骨でがん細胞のみが作る栄養血管を阻害し、がんを兵糧攻めにします」(八木田氏)。

免疫システムは、自己と異なる異物を身体から排除する働きだが、がん細胞の場合、自らの細胞が異常増殖したものであるため、異物(抗原)であると認識できない。このため、医学会では長い間、がんに対しては免疫機能は役に立たない、と見られていた。ところが、自己の細胞が以上増殖を起こしたがん細胞に対しても、免疫システムは異物と認識し排除しようと働きかけることが、90年代に入って明らかになった。

「それまでは、がんを異物と認識し得るがん特異抗原は、単独で存在していると考えられていました。しかし、その後の研究で、がん特異抗原は、ヒト白血球抗原(HLA)と対になっていることがわかりました。つまり、HLAのグローブ(お皿)の上に存在しているので、わかりづらかったのです」(八木田氏)。敵の存在が確認できれば、攻撃の照準は定めやすい。八木田氏の新免疫療法では、担子菌類抽出物のAHCCを1日当たり3〜6g、サメ軟骨20gを基準に飲んでもらい、さらにビタミン一式(A、B1、B6、B12、C、D、E)を加えた上で、必要に応じて免疫賦活剤のクレスチンを処方する。

これらの役割は、次のようになる。
(1)AHCC
 免疫調整物質IL−12の産生を促す。IL−は免疫システムを担うキラーT細胞を活性化させ、がん細胞を攻撃し、
 アポートシス(細胞死)に追い込む。
(2)サメ軟骨
 がん細胞が自らを増殖させるために作った腫瘍血管の新生を阻害する。がん細胞への栄養供給を絶つ兵糧攻め。
(3)クレスチン
 AHCCを飲んでも体質的にIL−12を産生出来ない患者や、末期がんでIL―12を充分に産生できなくなった患者に処方し、
 IL−12の産生を促す。特に進行がんや肺がんに効果的。
(4)ビタミン(A、B1、B6、B12、C、D、E)
 活性酸素の働きを抑えるとともに、免疫システムの強化、がん細胞の新生血管を阻害する作用がある。

つまり、AHCCとクレスチンは、がんに対する戦術兵器として主力部隊、遊撃隊の役目を果たし、サメ軟骨とビタミンは、戦略兵器として敵の攻撃能力を叩く、後方支援を担う。

 がん消失有効率は2割以上!

これら健康食品と医薬品の複合投与である新免疫法の治療実績について、八木田氏は、「これまでの症例を分析すると、がん細胞が完全に消えた率は5.6%、腫瘍の半分が消失した率は15%、進行が止まった率は20%。これに患者のQOLを改善し、余命3ヶ月と告知された患者が半年一年となった延命率は85%」だという。

八木田氏の治験成績は、1800という膨大な症例数を考慮すると、GCPの薬効評価基準を大幅にクリアしているといっても過言ではない。また、抗がん剤は、用法・容量を守っていても本来が細胞毒であるため、骨髄抑制などの強い副作用が高頻度で見られるが、新免疫療法では副作用はない。

八木田氏は、「手術や抗がん剤などを行っても、最終的にがん細胞を排除しているのは生体の免疫細胞であるという点をしっかり認識すべきです」と指摘する。

プロフィール
八木田旭邦(やぎた あきくに)
1944年生まれ。青森県出身。70年慶応大学医学部卒業、95年杏林大学付属病院第一外科助教授及び保健センター長。97年オリエント三鷹クリニック開設、98年近畿大学腫瘍免疫等研究助教授となり新免疫法を確立中。
 
●オリエント三鷹クリニック(静岡県以北の患者さん)
 東京都武蔵野市西久保1-6-21越後屋ビル2階
 TEL:0422-52-7733
 
●近畿大学腫瘍免疫等研究所(静岡県以南の患者さん)
 大阪府大阪狭山市大野東377-2
 TEL:0723-66-0221

(Medical Nutrition 1号より)


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