ドックとハーブで脳の健康を。
 上町クリニック

頭痛に悩むOLの心情をうたった川柳がある――「有休が/頭痛のせいで/減っていく」。なかでも女性に多いのが片頭痛で、吐き気を伴い、寝込むほどの激しい頭痛が特徴とされる。ドックを中心に予防医療に取り組む上町クリニック(東京都世田谷区)の北原聰樹院長は、メーカーと共同で片頭痛予防のサプリメントを開発した。


 発作予防が期待できるハーブサプリメント「ミグレス」を共同開発。

北里大学・坂井文彦教授らの調査によると、片頭痛で悩む患者はおよそ840万人。患者のうち4分の3はそのために仕事に支障を来たしており、3分の1は頭痛と随伴症状(吐き気、悪心など)のために寝込まざるを得ないという。最近では、トリプタン系薬剤が相次いで発売され、発作を治めるのには有効な選択肢となっている。

とは言え、頻繁に薬剤を使用するのは副作用の点でも避けたい。ましてや予防となると、決め手に欠くのが現状だ。そうしたニーズを踏まえ、北原院長は発作予防が期待できるハーブサプリメント「ミグレス」を、(株)グレインと共同開発した。

白羽の矢が立ったのはフィーバーフュー。和名を夏白菊ともいうキク科の植物で、乾燥粉末がイギリスやフランス、カナダで医薬品として使われている。機能成分パルテノライドがセロトニンに対して働くと考えられている。

その他に、抗炎症作用を有するフキの根、機能活性型乳酸「ラック」、ビタミンB群、ブラックコホシュ、テアニンを配合した。それぞれの素材の有効量をまんべんなく配合し、さまざまな角度から働くよう設計してある。注意しなければならないのは、服用方法。一定量を継続するのではなく、数ヵ月の連用後は減量するのが望ましい。

さて、これをうまく活用するとしても、基本となる生活習慣は重要である。「過労を避ける、規則正しい生活を心がける、魚と野菜を積極的に摂り、魚油以外の油は控えめに、アルコールは適量に、たばこは極力控えめに――など、食習慣やライフスタイルを健全化する。これは頭痛に限らず、脳血管障害や痴呆、がんなどにも共通する事項です。どんな病気でも、予防に勝る治療はありません」。開業8年目を迎えたが、北原院長のポリシーはずっと変わらない。


 ドックにも力をいれ、その時々に健康チェック。

予防医療の一つとして、北原院長はドックに力を入れている。「生活や食事に注意を払っていても、病気に罹るときは罹ってしまう。したがって、その時々に健康チェックをすることが肝要」という。MRI、MRA(MRI脳血管造影)、眼底検査、心電図、血液、胃や腸の透視検査、超音波エコーなどで健康をチェックする。

診療所でのドックは、小回りの利く対応が魅力。「大病院でのドックは検査まで2〜3ヵ月待ちの上、結果が出るまで2〜3回足を運ばねばなりません。診療所ならあまり待つことなく希望の日時に受けられ、しかもその日のうちに結果説明を聞き、生活指導をより細やかに受けられます」。

受診者の多くは何らかのささやかな症状があるが、何も症状がなく健康チェックの意味で受診する人も少なくない。

北原院長は力説する。「がんや動脈硬化を始めとする生活習慣病は、発症してしまったら半分は手遅れ。発症までにはかなり長い無症状の時期を経るので、そこで見つけて対処すれば、重篤な状況は回避でき、医療費も節減できるのです」。


(Medical Nutrition 49号より)


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