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多種多様ながんに効果発揮 エノキタケ
田中外科
第6回JACT大会以降、医療関係者の注目を広く集めることとなったエノキタケの抗がん作用。長野県内のエノキタケ生産農家延べ17万人を対象にした疫学調査でもエノキタケの制がん効果は実証されているという。では、エノキタケを用いた免疫療法の実際はどんなものなのか。田中外科の田中茂男院長に聞いた。
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がん細胞の増殖停止を認められるなど単独投与で著効例。 |
エノキタケの抗腫瘍成分は、低分子のたんぱく多糖体画分にある「EA6」。ただし、分画を重ねるほど抗腫瘍活性が失われるので、臨床では熱水粗抽出物(FEH−1)を顆粒にしたサプリメント「FEH−G」を使っている。FEH−Gの経口投与量はFEH−1乾燥物質重量に換算して1800mg/日。
これまでのFEH−Gによる免疫療法の臨床は100例ほどにのぼる。抗がん剤や他のサプリメントと併用するケースが多く効果の程度をはっきりさせることは難しい。主観的な判断を下すとするならほとんどが改善しているという。
FEH−Gには単独投与による著効例が報告されている。ここでは直腸がんと異時性基底細胞がんを紹介するが、実は、この症例の二つとも患者は他ならぬ田中氏自身なのだ。直腸がんの際は手術前にFEH−Gを1800mg/日投与したところ2カ月の単独服用で腫瘍径が30mmから12mmに縮小した。これをがん組織標本の免疫染色でみたところ、増殖細胞核が染まるKi−67は腫瘍の先進部で陰性となり、がん細胞の増殖停止を認めた。また、H−E染色、p53、bcl−2の所見からアポトーシス、がんの自然退縮はほぼ否定でき、FEH−Gの抗腫瘍作用を確認できたという。直腸がん手術後5年目に発症した異時性皮膚がんは、FEH−Gの単独内服で1年後に淡い色素沈着を残し平坦化。このため、CR(著効)と判断している。
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リンパ球幼若化による、FEH−Gの抗がん効果。 |
さて、キノコを含む植物多糖体の抗がん作用は通常、マクロファージの活性化にあるとされているが、田中氏は自身の例を引いて、「抗がん効果の作用点はリンパ球の幼若化(芽球化)反応にあるようだ」とみている。実際、田中氏のデータをみると、がん発現・消失の過程でリンパ球幼若化能(PHA・SI)だけが動いて他の指標はほとんど動いていないことがわかる。基底細胞がんが消失した後、PHA・SIは99年6月には200台になった。実験的に2000年3月からFEH−Gを2400mg/日に増量したところ、同年5月には315に上昇したが、他の指標はほとんど変わっていない。これらのことから、FEH−Gの作用点はリンパ球の幼若化にあると見られる。
田中氏の所見によれば、FEH−Gの抗腫瘍効果はかなり幅広く、前述の直腸、皮膚がんはもちろんのこと消化器、乳、前立腺、膀胱のがんに対してその効果に確証を得ているという。
(Medical Nutrition 47号より)
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