痛風、骨粗鬆症の根治法は食生活
 岡本整形外科 岡本仁志院長

食事指導とそれを補完するためのビタミン栄養療法には、その有効性を認める医師が少なくない。内科や歯科の一部で導入が進んでいるが、整形外科領域でも予防医療の一環でサプリメントの摂取を推奨する医院がある。神奈川県大和市で開業する岡本整形外科(岡本仁志院長)は2000年4月から骨粗鬆症や痛風患者などを対象に、食事指導やサプリメントの摂取指導をはじめた。


 薬物治療より食生活の改善を指導

内科系疾患の痛風は、関節が痛むことから整形外科を受診する場合がある。岡本整形外科に来院する患者の中にも痛風患者が多い。健診や人間ドックなどでは血液中の尿酸値を測定するので、発作に至る以前に発見される場合が多いが、同院の場合は、検査では正常値だったが、よく調べてみたら痛風だったというケースがある。

「検査日が近づくと体調を整えだす人がいるので、検査値ではひっかからない場合がある。じっくり話を聞いてみると食生活が目茶苦茶な人が多い」と岡本院長。

同院では、「痛風や骨粗鬆症の根本治療は食生活の改善が第一」と考え、食事指導とサプリメントの摂取を提案している。例えば変形性関節症の場合、一般の整形外科だと消炎剤を投薬したり、高分子ヒアルロン酸を注射するケースが多いが、同院では極力、薬物治療は行わないようにしてグルコサミンなどのサプリメントを勧めるようにしている。

 専門領域を越えて予防指導

来院者の1割は何らかのサプリメントを摂っているが、骨粗鬆症の患者の中には自分の判断でカルシウムを摂り過ぎてしまい、尿管結石になるケースもあるという。岡本医師は「患者の方から○○の健康食品を摂っているが、と申告してくるケースもあるので、我々医師もサプリメントについてしっかり勉強する必要がある」と話す。

骨粗鬆症患者には、エストロゲンとカルシウム剤に加えて、米国製の「ボーンフォーミュラー」を勧める場合がある。これは骨粗鬆症用のサプリメント。今は臨床例が少ないため、統計的なデータはないが、将来は骨密度を測定するなどして薬物治療単独の場合と、サプリメントを併用した場合の効果を比較検討していきたいという。

予防指導は、専門領域を超えて糖尿病患者の食生活指導に及ぶこともある。骨粗鬆症は原発性だけでなく、基礎疾患が原因とみられる続発性も少なくない。基礎疾患でとくに多いのが糖尿病だ。このため整形外科医にもかかわらず、時には食事指導も治療を助ける意味で必要不可欠となる。

岡本院長は、「今は治療医学が中心だが、今後は予防医学が根幹になる。整形外科で食事療法を取り入れている医師は、まだ少ないので仲間をつくっていきたい」と抱負を語る。

(Medical Nutrition 22号より)


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