スポーツクラブと連携した健康管理システム
 天本病院 青野治朗医師

天本病院(東京都多摩市・天本宏院長)内科の青野治朗医師は、生活習慣病またはそのリスクのある人に対して、スポーツクラブ「NAS」と連携した健康管理に取り組んでいる。


 いままでの医療と違った角度からのアプローチ

一般に、血圧がやや高い患者には、まず食事改善と運動を指導し、2〜3カ月様子を見て薬物療法を開始する。しかし青野医師は、そこにストレスを感じていたという。「食事療法ならば管理栄養士と連携して十分なアドバイスができます。しかし運動となると、診療が忙しいこともあり『万歩計をつけて歩きなさい』、『プールへ行きなさい』くらいの指導しかできませんでした」。

そんな時、スポーツクラブ「NAS」を全国展開する日本体育施設運営(株)が、医療と連携した「NAS Advance」というコースを新設し、予防医療に前向きな姿勢をとっていることを知った。

これは医学、栄養学、運動を組み合わせたプログラムソフトを利用して、健康維持、生活習慣病の予防を目指すもの。コンピューター診断により食生活の傾向と解決策と運動プランが提示され、それをもとに医師や専任トレーナーと相談しながら進めるプログラムだ。「これなら、いままでの医療と違った角度からのアプローチができ、不十分だったところが補えるかもしれない、と思いました」(青野医師)。

 医師、トレーナーの連携によるメリット

対象となるのは肥満、糖尿病、高脂血症など、いわゆる生活習慣病や、それを予防したい人。参加するきっかけは、(1)健康診断の所見をもとに新規入会(2)現会員がコースを変更、の2パターンがある。いずれにせよ、全員が「メディカルスポーツドック」を受診する。ドックは血液、尿の一般検査から骨密度、眼底写真、心エコーまで10項目。レントゲンでは胸部のほかに腰椎2方向と両膝関節を撮影する。

青野医師は「スポーツは必ずしも安全ではありません。生活習慣病を抱えた人の体には負担になる可能性があります。医師が関与する以上、その人が運動に適した体かどうかを、初めに調べておく責任があります」と話す。その後、クライアント、トレーナー、医師の3者面談でメニューを決定する。クライアントにとって、専門のトレーナーに目標を設定してもらった上で、医師の安全管理を受けて取り組めるメリットは計り知れない。

(Medical Nutrition 19号より)


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