マンツーマンで栄養指導
 笹塚クリニック 浜田璋子首席研究員

1985年に設立された笹塚クリニック(東京都渋谷区)は、開設当初より予防医療を前面に掲げ、治療においては栄養療法を積極的に取り入れてきた。患者ごとに担当管理栄養士をおき、マンツーマンの指導を行っている。


 地域住民へ予防医療の啓発セミナー

同クリニックの方針について、首席研究員・浜田璋子氏は「健康または半健康の人の受け皿となり、どのようにすれば病気にならないか、家庭でできる健康管理のコツには何があるかを示しています」と話す。スクリーニングの3本柱は、血液細胞分析(LCA)、血液生化学検査、栄養カウンセリング。患者の希望によっては選択検診項目を加えることもある。同クリニックの提携機関「栄養医学研究センター」が、地域住民への予防医療の啓発セミナーを定期的に開催して受診者を掘り起こすことも珍しくない。

問診では、患者の気になる症状をはじめ、家族歴、他科受診の検査結果をチェック。また、3日分の食事内容をあらかじめ記録してきてもらい、それをコンピューターで解析、栄養素の過不足を判断する。さらにそれとは別に「食事傾向調査」を行い患者の嗜好を詳細に調べる。

 食事指導とサプリメントを指導

LCAはアメリカで開発された検査方法で、血液を固定、染色することなくそのまま暗視野顕微鏡で観察できる。受診者の耳朶から採取した血液をモニター画面に映し出し、患者とともに赤血球、白血球等を観察。その血液所見を22種類のパターンに当てはめ、疾病のスクリーニング、診断のサポートに役立てている。

気になる症状に対しては、食事指導に加えて、サプリメントを取り入れている。同クリニックでは、サプリメントをビタミン、ミネラルといった「栄養補助食品」と、必須栄養素ではないが何らかの機能をもつ「治療補助食品」に分け、症状に応じて医師が指示する。

同クリニックは医薬品は使っていないため、「サプリメントよりも医薬品の対象と医師が判断したときには、速やかに他の医療機関へ紹介しています」(浜田氏)。

「食事は1日3回、生きている限り続けられるもの。年間約1000食、10年で1万食以上にもなります。一旦不適切な食事の習慣がついてしまうと、それが1000回の単位で積み重ねられるわけです。その結果が生活習慣病といえますし、遺伝的素因がある人では、発症を早めている可能性もあります」と浜田氏は指摘する。

(Medical Nutrition 15号より)


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