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QOL重視で楽しみながら機能回復を 総泉病院 高野善久雄院長
今や患者が病院を選択する時代――。多様化する医療需要に対応するためにも医療機関は未病対策や予防医療へと診療領域を広げる必要に迫られている。 院内にイベントコーナーを設置するなど、QOL重視の医療サービスを提供する総泉病院を紹介する。
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豊かなコミュニケーション環境 |
千葉市若葉区にある総泉病院(高野善久雄院長、043‐237‐5001)は、高齢者医療を専門とする介護療養型病床群。同院は、1999年完成の新館と併せて353床。ベッド数はそのままで一人あたりの病棟面積を2倍にして、余裕のある環境でQOL重視の医療サービスを提供している。
新館には、ユニークで病院には珍しい「思い出ミュージアム」がある。ここは昭和初期の日本の街角を再現したコーナーで、駄菓子屋、戦前の漫画をそろえた貸し本屋、昔風の写真館といった店が並ぶ。郵便局には懐かしい筒型の赤いポストが見える。専用はがきをポストに投函すれば病室に配達される仕組みだ。
他にも楽しみながら機能回復を図ったり、コミュニケーションの機会が得られるよう、活性化プログラム(アクティビティ)が実施されている。園芸、手芸、書道、貼り絵のほか、化粧、着付けなど幅広い内容で、作品発表の場も用意されている。
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施設介護のモデルケースとして注目 |
病院におけるQOLを考えるとき、食事は重要な要素だ。しかし、高齢者の多い病院では嚥下障害が大きな悩みとなる。誤嚥を防ぐには水分にも適度のとろみが求められる。嚥下困難な人は水も飲みにくく、むせることが多いからだ。
そこで人間らしく食事とクスリを別々に摂れるようにと、高野院長が開発したのが「嚥下補助ゼリー」だ。薬の服用時だけでなく、食事やおやつをとる際にも利用する患者は多い。
介護保険制度のなか、要介護者の立場に立ったサービス提供のあり方については、まだ手探りの状態といえる。QOLを改善させる同院の試みは、施設介護のあり方を考える上での一つのモデルケースといえそうだ。
(Medical Nutrition 13号より)
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